CHAZEN三昧

アシュタンガヨガと禅のある毎日

89才の嗅覚

6月のお誕生会でケーキをもらってから、見違えるように若返ったシューさんを見て、3ヵ月ごとにお祝いをしようと思ったのです。犬は人間に換算すると1年で4才歳をとるのだそうで、6月のヒト換算年齢が88才だから今月で89才という計算です。

「月誕生日」ということで、毎月下旬になるとお肉のご馳走を献上しておりますが、やはりごちそうだけではなく美女に囲まれてチヤホヤされてナンボですから、小さなケーキでお祝いすることにしました。6月の誕生会はちょっとした大騒ぎになってしまったので、きょうはみんなのティータイムに合わせることにして、いつも通りクラスを始めたところ......。

なんか、シュー太郎氏の様子がおかしい。
講義の間静かに寝ているようにと、お昼ご飯を早弁であげておいたのに寝ません。朝5時すぎからずっと徘徊しているので、いつもはお昼ご飯を食べたらコテっと寝るのですが、ベッドに寝かしつけても膝の上に寝かせても、すごい力で起き上がってきてソワソワ歩き回っているのです。

とても興味深いインド思想の話をしているところなので中断するわけにもいかず、かといって集中をそがれてしまってレクチャーも台無しです。

......と、そのとき気づいたのです。

すぐ食べられるようにとカップケーキのフタを開けておいたことを......。

ケーキの匂いを嗅ぎつけて「ケーキはどこだ?」と探し回っていたのでした。いやー、すごいシュー念です。小さなカップケーキですから、人間にはまったく匂いません。3ヵ月前に食べたケーキの匂いを記憶していたことにもオドロキです。

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殿! ご乱心あそばされたかっ!


ところで、このちゃんちゃんこ3ヵ月でキツくなっていました。6月のときはぴったりだったんですよ(オーダーメイドですから)。それがパツパツになっていたのです。ここ2年ほどは食べても食べても太れなかったのに、上半身はかなりしっかり肉がついてきて、体重も測ってないけど重くなったのは明らかです。もしかしたら、口腔環境を調えるために取り入れている「菌」が腸活としていい仕事をしてくれているのかもしれません。


さて、なんとか押さえつけてレクチャーを終えたころには、力尽きて寝ていました。が、爆睡している鼻先にケーキを近づけたところ、飛び起きてきた89才!

さ、お祝いしましょ。

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仏壇の灯明かよっ、てきな


馬肉とマッシュしたカボチャやポテト&豆乳クリームのケーキで、小さいけれど意外にボリュームがありました。

でもそれくらい「おやつ」としてぺろっと完食です。

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お約束の「鼻にごちそう」


理事長どの、まだまだ長生きする気マンマンです。そして、それを見ているとなんだか「ファイトいっぱーつ!」な感じがします。スートラの話もぜんぶこれに食われちゃった感じですが、もう何を言おうが言うまいがみんなわかってきていますから、安心して来月第3章を終えることができます。

11月からは新しいスートラクラスです。新しい方のご参加をお待ちしております。

そして12月には90才のお誕生会。一日いちにちを大切に、一歩ずつ歩いていきましょう。

10月の漢方喫茶はお通じ対策

来週はスートラに呼吸法にと休日全部が座学とワークショップで、SWのWSまつりといったところです。

スートラクラスの準備と並行して呼吸法の内容を検討していたら、どんどんマニアックな方向に流れていきそうになりました。放っておくと古典のほうへ暴走するので、より実践的な内容という軸がブレないように準備をすすめています。ただ、実践を多くするとちょっと漢方喫茶の時間までは充実できないだろうということで、9月の漢方喫茶は軽いティータイム程度になります。

その代わりに10月3日に漢方喫茶での「養生法」レクチャーに重点を置いた陰ヨガ+漢方喫茶を行います。内容はより実用的にということでテーマはズバリ「便秘」です。特に女性はお悩みの方多いのではないでしょうか。

軽く「朝ちゃんとトイレにいく習慣をつければよい」などと言われても、女性にとってはそんなに簡単なことではないんですよね。女性は月経周期による変動があってリズムが乱れやすいのです。それに朝出かける前にやることが多く、お父さんのように新聞持ってトイレにこもっている時間がありません。忙しく、また緊張を強いられることの多い現代人特有の悩みともいえます。

かといって、とにかく解消したいと便秘薬を使うことが習慣化すると、のちのちオソロシイことになります。そうなる前に、身体に本来備わっている機能を高めて、排出のサイクルをととのえていきましょう。

病気や明らかな原因があることも多いですが、なんといっても自律神経によるところが大きいと思うので、やはりヨガの活躍するところですね。ということで、陰ヨガとのコラボです。ガチガチの陰ヨガというよりは、ツボ押しやマッサージなども紹介しつつ、内臓の調子をととのえるためポーズを考えています。ヨガの初心者から楽しめる内容です。

この回は漢方喫茶の時間を長めにとり、便通をよくするための食材や生活習慣、困ったときの漢方薬などについてお話しします。ご参加お待ちしています。

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快便のキーワードは「ノーテンキ」だと、お通じの神を見ていて思うのです。

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注)なさっているところではありません

漢方養生指導士

本日「日本漢方養生学協会認定 漢方養生指導士中級(漢方スタイリスト)」の試験を受けて合格しました。中級の内容というのは、診察、診断、治療、薬学、方剤学、症例検討などを含み、症状を診て適切な漢方薬や養生法をアドバイスするところまでをひととおり学びました。もともと「資格」には興味がなく、資格なくてもすでに漢方喫茶など始めているのですが、一応報告まで。

4月からスクールに通い始め、うまくいけば1年で中級合格と思っていたのが半年でスピード取得できたのは、試験システムが変わったためです。申し込んだ4月時点では年に2回しか試験がなかったのですが、まもなくして委託先で好きな時に受験して即日合格判定が出るというシステムが導入されたのでした。しかもその試験会場が飯田橋という、まさに私に都合のよい展開でして。これもまた見えない力の「後押し」でしょうか。

そうと聞いたら「いらち」な私は、さっさと片付けちまおうと考えたわけです。むかし関西人の友達に言われて初めて知った言葉でしたが、いらちとは、いわゆるせっかち、じっと待ってられない人のこと。

漢方スクールの授業はよく考えて作られた教材と懇切丁寧でわかりやすい講義でしたが、教科書読んだらわかる内容をさらにていねいに説明してくださるので、授業中眠くて眠くて......。それで、中級コースから通信にして、自分のペースでどんどん進んで、2ヵ月足らずで講座の勉強を終わらせたのでした。

ただ、試験となるとさすがに覚えることが多すぎる。
なにせ、シューに処方された漢方薬の名前を3回は聞き直したレベルからのスタートなので、生薬や漢方方剤の名前やはたらきを覚えて、漢方薬約50種類の症状やタイプ別の使い分けまでを頭に入れるのはそう簡単ではありませんでした。暗記ツールを開発して覚えたり、教科書以外の本で症例をたくさん読み込んだりして猛勉強です。

そして、先を急いだのはなるべく早く使いたかったからというのもあります。漠然と学ぶのではなく、具体的に人(犬)と漢方薬が結びつくので、早く実用化したかったのです。練習生に実験台になってもらって漢方養生のカウンセリング実習など、独自の研修トレーニングも始めております。

いつものように、思いついたときにはもうやっているんです。

漢方学ぼうと思い立ったら即学んで、学んだら即使う。

ただ、いらちな人は長生きしないように思います。
静かに流れに乗って進めばいいものを、無駄にエネルギーを使って流れより先に進んでしまうビョーキは、本物の病気とか老化で弱るまでは治らないでしょうね。

さしあたっては、漢方喫茶をより充実させていきますので、どうぞご期待ください。

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認定証が届くのはまだ先


さて、ひとつ片付いたので、漢字だらけからサンスクリットだらけにモードを切り替えて、19日のヨーガ・スートラに備えます。第3章のラスト2回はヨガについての興味深い話満載です。ご参加逃しなくどうぞ。

金木犀でよみがえるあのころ

今朝、筑土八幡神社裏の急坂にさしかかったら、ほわんと金木犀の香りがして、9年前、この神社に導かれるようにしてCHAZENをオープンしたころのことが蘇ってきた。

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もしかすると、あのとき「拝み逃げ」したことで逆にご縁が生まれたのかもしれない。これから毎日来るようになるから、いつでもいいよってことだったのかもしれない。......というのも、今はお賽銭毎回ツケにしてもらってるから(誰がツケてるんだよ)。毎回小銭を入れるのではなく、ときどき五百円とか千円とか入れたほうが数える人も楽じゃないかな、なんて勝手に解釈してね。

それにしても、ヨガを始めてから、いつでも向こうから運命の扉が開いてくれるようになったけど、このときはほんとうに見えない力の存在を感じることばかりだった。ボンボン凡夫の私にとっては、これだけで十分超能力が発揮されたと思っている。

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このときは、父が空から力を与えてくれているような気がしていたのだけれど、もしかしたらシューだったかなあと思うこのごろ......。最初に借りようとしていた場所は、もちろん犬なんかいたらすぐ追い出されてしまうようなビルだった。今のところは、希望したわけではなく、たまたまペットOKの物件だったんだよね。

当時は犬のいるマイソールなど想定していなかったのに、すっかり看板犬というか営業部長→理事長という重責を担うようになられたことも不思議っちゃー不思議だし、この歳まで元気でがんばっているのは、自分がいないとCHAZENがつぶれてしまうのを知っているからだと思う。

しかも、山の分校撤退のタイミングで病気になり、分校なきあとの私に中医学の道を与えてくれるなんて、やっぱり神なんだろうか。すべてはシューさまのお計らいだったのか。

さっき、上のリンク先の記事を探していたら、こんなのみっけた。

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かつて私が実家に帰るときは、何時間も前から玄関にスタンバイして、信長の草履をあっためる羽柴秀吉のごとき忠犬だったシュー太郎氏も、今じゃ輿に乗って移動し、うちわで仰いでもらう殿様のご身分。

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苦しゅうない。近う寄れ


さて、お知らせです。
呼吸法WSが定員を超えたので、23日のほかに20日(月・祝)にも同じ内容で開講することになりました。少人数になったことで、普通にマット敷いてアーサナも実践できるようになるので、じっくりと呼吸のことを理解していただく時間にしたいと思います。ヨガにいただいたご縁に感謝の気持ちを込めてお届けします。あと1〜2名お申し込みいただけますので、ご希望の方はお早めにご連絡ください。

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殿様待遇の理事長

めっきり涼しくなって虚弱体質の「別人」だった身体が、いつもの身体に戻ってきた。例年だと10月ごろまでひきずっているのだけど、今年はしっかり夏に養生したのと秋の訪れが早かったせいか、9月頭でもう戻った。

鈍りきった別人の身体を少しずつ動かし始めたところ、ひどい筋肉痛が2日続いて、そうとうヤバい状態であることが発覚。昨年まではまだ田んぼや山の分校で肉体労働をしてたけれど、今年はひたすら机の前で座っているばかりだから、すっかり筋肉が萎えてしまった。もしもヨガを知らずにこの年になっていたら......。想像すると寒気がする。

片や当学園の理事長殿は、そこそこ快適な夏をお過ごしになられたようで、今のところ大きな問題がない。てんかん発作は6月にケーキを食べてコーフンしたとき以来もう2ヵ月以上出ていない。以前西洋医学の薬を間引いたら発作が出たので、その後はちゃんと飲ませていたけれど、このひと月ほどは1日2回を1日に1回にして半量に減らしている。漢方薬のほうも半量で様子を見ていたが、大丈夫そうなので今は飲んでいない。ただ、これから寒くなってくると、また具合悪くなったり発作が出てくると思うので、とりあえずの中断ということで。

今朝は久しぶりに筑土八幡神社まで行った(先月蚊にボコボコにやられたんで避けていた。タンクトップで行くなって)。裏口の傾斜のキツい坂があって、さすがに近頃はそこだけシュー殿様を抱っこしていたのだけど、きょうは完走なさったの。なんだかパラリンピックっぽいなと思って、がんばれっがんばれっ♪って声援を送ったら、ほんとによくがんばった。

マントラ効果で金メダルだっ!

背中がひどく盛り上がっていた昨年よりもだいぶ体格がしっかりしてきたアラ卒。

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アラ卒なりに下半身が痩せ衰えてるけどね


お年寄りだから感覚器官や運動器官が衰えて思うようにならない。それで、よくイラッとしている。そのイラッというのが「肝」に障り、それが熱になって頭に上るためにけいれん発作が起こるというのが中医学的な解釈と思う。これまでの観察で発作の前兆は身体が熱を帯びていることだったので、ズバリだね。

だから、できるだけお殿様がイラッとしないように気をつけている。たとえば、理事長の存在を忘れてみんなで話したりしていると絶対イラッとしているから、気づいた人が声かけてあげたりとか......。

何かに挟まって身動きとれず、ラダックのロバみたいにうつむいていたと思ったら、そのうちイラッとして「ワンっ!」というのが定番さね。

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しばらく固まっている


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夏の暑さでもイラッとしていたことが、扇風機を置いといたらおとなしかったことで判明したり......。

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あー、いいかぜじゃ


それで、練習生が家臣や腰元のようにうちわで仰いだりして、殿様のご機嫌をとっている。

当面の目標は12月に元気で卒寿のお祝いをすること。皆の者どうぞよろシューお願い申します。

呼吸こそヨガ

人が生涯にする呼吸数は決まっているという話を聞いたことありますか?

つまり、浅く速い呼吸をしている人は短命で、深く長い呼吸をするほど長生きするということ。古代インド人が言ってそうなことですが(ソースは不明)、呼吸の重要性は何千年も前から知られていたのだと思います。

8月に受けた解剖学講座で特に印象深かったのが呼吸の話でした。
呼吸のはたらきは、空気中から酸素を体の組織に取り入れて二酸化炭素を排出するというものですが、そのガス交換に関与しない死腔量が1回あたり150mlあるそうです。たとえば300mlの空気を吸った場合、実に半分がロスになってしまうんですね。深い呼吸をすればするほにど効率よく酸素を取り入れられるということです。計算すると......

1回の換気量が250mlで1分間に32回呼吸(浅速)→ (250-150)*32=3,200ml
1回の換気量が500mlで1分間に16回呼吸(ふつう)→ (500-150)*16=5,600ml
1回の換気量が1000mlで1分間に8回呼吸(深遅)→ (1000-150)*8=6,800ml

1分あたりのガス交換量はどれも8,000mlで同じですが、プラーナになる量は半分以下。こう言われると冒頭の話もナットクです。

深い呼吸はまた自律神経を調えます。
自律神経は運動神経などと違って努力して動かすものではありません。基本自動制御なんですね。フードプロセッサーみたいにスイッチを押して消化機能を強モードにすることはできないのです。緊張して交感神経が優位になれば腸の動きは抑制され、リラックスして副交感神経が優位になれば、動きは活発になります。どちらも不可欠ですが、どちらかに偏ると体調に影響します。特に現代人は緊張が続くことで自律神経のバランスが崩れることが多いかと思います。

そんなとき、手っ取り早くリラックスモードになれるのが深い呼吸です。
しかし、その深い呼吸がうまくできなかったりします。アシュタンガヨガは身体を動かす以上に、この呼吸によって身体の隅々にプラーナを送り込んで身体組織を活性化しているのですが、理想的な呼吸で練習できている人は数えるほどかもしれません。

練習生が見えないところにいると、目で見ているときよりも音にフォーカスされるため、呼吸の状態がよくわかります。ポーズに意識がいってしまい呼吸がおろそかになっていたり、均等に呼吸できなかったり、力んでいたり、むしろ苦しそうに呼吸していたり......。もったいないことです。

そんなわけで9月の呼吸法ワークショップは、新しい呼吸法を習うことよりも、マイソール練習での呼吸を改善するためのワークを多く取り入れたいと考えています。身体が思うように動かなくても呼吸さえしっかりできれば、充分にヨガの恩恵を享受することができます。そんな基本の呼吸法、わかっているけどできないソレをもう一度確認して、日々の練習をより充実させてください。すべてのマイソール練習者におすすめいたします(10名限定ですが......)。

呼吸法実践のあと、漢方喫茶では呼吸と関連した養生、あるいは秋の養生についてお話しする予定です。ご参加お待ちしております。


8月の早朝、茶色くなってきた蓮の葉をチョキンと切ったところ、プクプクっと泡が出てきました。まるで金魚の水槽に入れる装置のように次から次へと空気が出てくるのです。何時間もずっと。

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この子たちも息をして生きているのね


なんだか悪いことをしてしまったような、それでいて親近感がわくような......。

琴浦町の梨と漢方喫茶

今年も〜 琴浦町から〜 梨が届いたじょ〜♪
ほんとうは〜 こっそり〜 楽しみにしてた梨〜♪
おいしぃ〜 じゅうしぃ〜 鳥取のなしぃ〜♪
ありがとう〜 ありがとう〜 なっちゃんありがとう〜♪
みんなで〜 たっぷり〜 いただっきま〜す〜♪
(どんな歌だよ)

禅の旅に参加してくださった以外、滅多に会えない方なのに、いまだにご縁がつながっていることがうれしく、また有難いです。

そして、今年もこの写真が撮れるとは思っていませんでした。ほんとに......。

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嗅覚だけはまだ機能している


理事長がお達者なので、琴浦町を訪ねるのはもう少し先になりましたけどね。


そのほかにも高級ぶどうとか、おみやげのお菓子がたくさんだった本日はまた、陰ヨガ+漢方喫茶の日でもありました。

夏の疲れをとるのがテーマの陰ヨガでは、テレワーク中に有効なちょっとしたポーズを紹介したり、リストラティヴのポーズを入れながら、2時間近くゆったりと。

みんなと同じ体勢の理事長。

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ひんやりマットの上でよくお休みになられていました


陰ヨガ終わって漢方喫茶のとき、最近ずっと体調がすぐれなかった某嬢が陰ヨガですっきりしたと話してくれました。ポーズをとっている間に、腸が動き始めて活性化されるのを感じたそうです。聞いてみるとやはり、仕事のストレスで「気」が滞っていたようです。血行やリンパなど体液と同様に、気もめぐりが悪くなると体に不快な症状があらわれます。体のどこかが張る感じがあるときは気のめぐりが悪くなっているときです。陰ヨガでじわじわっと経絡を刺激して気のめぐりを促すと、詰まっていたもの、つかえていたものがとれて文字通りスッキリする感じが得られるのです。

ストレスはまさに「気詰まり」の状態です。
これを放っておくと臓器にも影響が及んでやがて病気になるわけです。とはいえ、ストレスがまったくない人などいないと思いますので、日々のケアで詰まりを解消しておくことが大切です。

ただし、仕事のストレスを食べることで発散させるのは考えものです(時に有効なこともありますが)。ため息をつきたくなるような気分のときは、食べたり飲んだりするよりも、そして誰かに愚痴をこぼすよりも、ちょっとぜいたくな入浴剤を使って半身浴をするほうがはるかに結果が良好になります。デジタル機器も遠ざけて、寝る前にはチルアウトな音楽でも聴きながら陰ヨガやリストラティヴヨガのポーズでストレッチ&リラックスがおすすめです。

気軽に出かけて気分転換もできない昨今の状況では、ぜひイマジネーションを駆使して、アロマの香りなど小道具の力を借りてリラックスしてください。眠くなったらそのままベッドへ直行。翌朝はスッキリ目覚めて朝練へ行き、汗が引くころにはお腹ペコペコで気がめぐりはじめているでしょう。

朝は陽の時間帯なのでアシュタンガでシャッキリ目覚めさせて、陰の時間である夕方は活動を収束させて休むようにすると、陰陽のバランスも整い心身が調います。CHAZENでもそのヒントになるよう定期的にリラックス系クラスを企画していきたいと考えています。陰陽についても今後詳しくお話しする機会があるかと思います。

次回の漢方喫茶は呼吸法ワークショップとの組み合わせです。次の記事で改めて詳細をお知らせいたします。