先週、田んぼの見回りをしてくださってる方から、「上の田んぼ（CHAZENの田んぼがあるエリア）が草ボウボウです」との連絡がありました。今まで雑草少なめ＆こまめに取っていたので、にわかには信じがたかったのですが、写真を撮って送ってもらったらホントでした。「草取りは最初こまめに、それからだんだん間遠になり、花が咲いたら田んぼには入らない」というお話だったので、ちょっと気を抜いていたのです。
あわてて昨日行ってきたのですが、田んぼに着いて卒倒しそうになりました。草ボウボウなんてもんじゃありません。もはやジャングルです。
唖然・呆然。まさかまさか。これは何かの陰謀では？
というのも、今までこのあたりにはほとんど草が生えてこなかったのです。
打ちのめされました。
田んぼをなめてました。
今までが楽勝だっただけで、現実は厳しい......。引っこ抜くのもひと苦労なほど育った雑草もあって、取りきれる気がしません。
とはいえ、それだけ稲も大きくなっています。木陰で冷たい麦茶を飲んで、S嬢にもらった梅干しタブレットをほうばりながら休憩していると、さわさわと稲をたなびかせる風が心地よく、元気が出てきます。東京に比べたら断然涼しいし。
雑草を抜いては振りかぶって畔に投げていたら、なぜか必殺仕事人のテーマ（よくわからないけど）が流れてきました。一時は5センチ振っただけで激痛だったのに、こんなふうに物が投げられるようになったわが腕の回復ぶりもうれしく......、ミッションコンプリート！
ところで、前回植えた大豆がうちらの区画だけ生育が悪い......。なんでだろうなあ。
帰りの車の中で、F嬢も私も手がつってたいへんでした。それに前腕がだるーくて、翌朝（今朝）のマイソールはアジャストができないんじゃないかと思うほど（大丈夫でした）。そして、終了間際にアブに刺されて、まさに「泣きっ面に蜂」。まあ、それもこれも楽しみました......。
小さいころから「お百姓さんが苦労して作ったのだから、お米を粗末に扱ってはいけない」と聞いてきたのが、この歳になってほんの少しだけ実感できた気がします。そして、わざわざ千葉の果てまで通っているのは、たぶんそれを実感したかったからなのだと思うのです。これもまた「実践・プラクティス」なんですね。自分で体感しないとわからない。そういう意味でなかなか貴重な一日となりました。
かかった費用やマンパワーを換算したら、すでに高級米100キロ以上相当になっていると思いますが、この実感だけはお金で買っては絶対に得られないものです。このマイ田んぼのプロジェクトの意味はそこにあるのでしょうし、これからの時代に価値があるのは、こういった暮らしによる、お金では得られない心身の豊かさなのだと思います。
都会のライフスタイルは消費と消耗です。働くだけ働いてお金を稼いで、そのストレスを発散させるためにそのお金を使うという虚しさ......。それに気づいて地方へ移住する人が増えている昨今ですが、若い人たちが地方を活性化してくれるといいなと思います。
