CHAZEN三昧

アシュタンガヨガと禅のある毎日

腕が動かなくても練習はできるのよ

お正月休みもあっけなくおしまい。今日はムーンデイでマイソールクラスはお休みですが、初心者向けの入門講座を行いました。毎度のことながら、初めてアシュタンガヨガを習う人はいいですね。何の色もついていないから、ただ言われたままに一生懸命練習する。そういう姿が美しいのです。

と言いつつ自分のことで恐縮ですが、きょうのデモンストレーションは骨折後初めてちゃんとできました。これまでいつも、実は骨折の後遺症で、肩が動かなくなって、腕に力が入らなくて、ちゃんとできないんですが......と断りを入れてから、できる範囲でやってみせていたのです。チャトランガからアップドックへの移行やウップルティヒはつい最近できるようになったばかりです。

ちょうど2年前の初心者コースでは、左腕はまったく上がらず片手だけ、ダウンドッグからステップして両手の間に戻るのもヨチヨチしか歩けなかったのでした。最悪なデモでしたが、そういう自分を否定はしませんでした。むしろ、たとえ生まれつきや事故の後遺症などで身体機能に制限があっても、アシュタンガヨガは可能だということを伝えたかったのです。

その時の受講生たちは順調に練習を続けて成長していますから、お手本なんて取るに足らないことだとわかります。ポーズの形がきれいならば、人を惹きつけることはできるでしょうが、その人が正しい練習を続けていけるかどうかには影響しないかと思います。

運動が苦手とかカラダが硬い人はもとより、身体機能に制限がある人も、年齢的に難しいと思う人も、ためらうことなくCHAZENに来ていただきたいと思っています。次回の初心者向けアシュタンガ入門は3月開講です。


ところで、ウールドヴァ・ダヌラーサナがだいぶできるようになったので、カポーターサナをやってみたりしていますが、これはさすがにAもBもできない。Aでは肘が曲がらないし、Bでは肘が伸ばせない。なにやってるかまったくわからない状態の自分の姿を想像しては自らウケるという楽しい練習です。

でも、腕が少しずつ動くようになっていく過程の練習で、いちばん楽しかったのはスプタ・クールマーサナ。
このポーズ、インターミディエイトシリーズのドゥイパーダ・シールシャーサナを練習している人は、クールマーサナのあと上半身を起こし、座った状態で両脚を頭の上にかけてから頭を再び下ろしてポーズに入るのです。で、ある日ようやく、手で足を持てるようになったのでそれを試みました。ちなみに柔軟性はこのポーズを練習できない間も、さほど著しくは低下してませんでした。それで、わーいできたー!と喜んだのもつかの間。まだ腕でカラダを支えることができないので、脚がかかっている頭をマットに下ろすことができない。その状態で腕をついたら、激痛が走っていたころでしたから。

文字通り手も足も出ない状況。スプタ・クールマーサナというのは手足を引っ込めて眠っているカメのポーズなのですが、これでは手足を出したくても出ないダルマのポーズ。かなりウケました。

想像がつかない方はこちらの動画を見てください。


Laruga - Ashtānga Yoga - Primary Series - Kūrmāsana to Supta Kūrmāsana


で、ソリューションを考えたわけです。
それは、ブランケット2枚を折りたたんで重ねて置いて、顔面から突っ込んで下りるという荒技。


結果?

推して知るべし。

さらに顔がつぶれました。

ほかにもいろいろ楽しい練習がありました。ほぼ健常者になった今、思い出し笑いでワイン1本空けられそうです。


昨年5月のお山にて。私が練習を始めたら、荷物の入っているカゴにちょこんと入ったシューたろさん。

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ネコかよ