9月24日晴れのち一時雨。稲刈り第二弾。
台風余波の風で先日オダにかけてきた稲はことごとく下に落ちているであろうことを予想していたが、意外にちゃんとかかっていた。
ただし、オダの竿の三脚からはみ出した部分にかけてあった稲はやっぱり全部落ちていた。なんとなく視界に入って、直そうかと思いながらそのままで帰ってきてしまったところなので、やっぱりねと思う。詰めが甘い。
そして、雨で水が再び入り込み、あいかわらず田んぼの中はぐちゃぐちゃのどろどろ。
農業用水ではなく自然の水が流れてくる場所から水が入り込まないように、ちゃんと土手を作ったり、別の流れを作っておかなければいけなかった。すべて私の失策だ。いつも作業するのに必死で全体を見てどうすべきかを考える視点や余裕がなかった。
一事が万事。
この日の失策は、倒れて水に浸かっている子たちもいるので、とにかく早く稲を刈ってしまいたいという気持ちが先走り、3人である程度まで刈ってから、3人で稲を結わく作業を始めたものだから、結わいた稲をオダにかける前に日が傾いてきてしまったこと。
どう考えてもこのままでは先に日が暮れてしまう。
で、暗くならないうちに見切りをつけて撤収することにした。刈り取ってしまった稲を放置するわけにはいかないので、残りは全部お持ち帰りで!
そもそもの失策は田んぼ2年目を甘くみていたことにある。
一年生のときは全部スタッフが段取りしてくれて、たまに行って作業だけすればお米ができたけれど、2年目は全部自分たちで考えてやらないといけない。それに、昨年の稲刈りはぬかるみもあったものの、刈った稲をそこに置けないほど濡れてはいなかったから、今思うとぜんっぜん楽だった。
先月は、オダが用意できるかどうかに頭を悩ませていたけれど、フタを開けてみれば、オダはあるのに稲が掛けられないという事態。
しかーし!
実はこの苦しさの中にこそ、部活の部活らしさが潜んでいるものである。泥だらけになって果てしない作業を繰り返し、へとへとになって暗い夜道を帰ってくる。それこそが部活だろ。そういう時間を共有する仲間がいることが部活だろ。
部員たちは忙しい仕事の合間をぬって田んぼに行き、献身的に作業をしている。費用と手間と犠牲にするものを考えたら、とても収穫されたお米ではまかないきれない。損得勘定で言ったら絶対的に損するこの部活であるのに......。
収穫はコメではなくこの共有する時間であり言葉にできないナニカなのだろうな。
マイソールのあと、いつものように道の駅でお昼休みをせず作業したので、帰りはもうお腹ペコペコ。いつもの帰り道と反対のほうへ向かい行き当たった店に入ってみたら、お値段リーズナブルでおいしく、おばちゃんの接客もよろしい「当たり」だった。3人大喜びでご飯をモリモリ食べた。ビールじゃなくてご飯モリモリなのも部活風味たっぷり。
ライトをハイビームにしないといけないくらい、くらーい田舎の道を通ってCHAZENに到着。ネオンが煌々と光る街中で稲の束抱える怪しい女たちに大笑いしながら、なんとかCHAZENまで運び上げて、散らかりまくった車から道路からマンション入り口からエレベーターホールからCHAZENまでを掃除して解散。
めっちゃたいへんだけど、めっちゃ楽しかった。体育会系並みの気合いで夜遅くまで付き合ってくれた部員たちに心から感謝だ。うち一人は夜勤明けでほとんど寝ていないという荒行だったしね。いつか部活のOG会でこのときのことを思い出して笑い合ってみたくなるような一日だった。
しかしまだまだ作業は続く。
想定外にまだまだ続くのであった。