12月にお山に行ったとき、葉っぱもみんな落ちた枯野の中で、春が来たかのように蕾をつけている花を見つけた。不用意に踏んだりしないよう、まわりを囲っておいた。
今月行ったら、真冬だというのに可憐な花を咲かせていた。調べてみたらスノードロップという植物らしい。
よく見ると、ほかの木々もみなこの雪の中、芽吹く準備をしている。何度見ても感動するいのちの神秘。
少しずつ庭にある植物の正体が判明している。前の所有者はたくさん木を植え、植物を育てていたみたいだけれど、ジャングル化しててどこに何が植えてあったかもわからない。この子たちは誰に世話されるでもなく、誰に見てもらうでもなく、毎年花を咲かせていたのだろう。そのケナゲさと生命力にグッとくる。
そういえば、昨年4月の頭にこの物件を内覧したとき、落ち葉の中からクロッカスが咲いていた。すでに心は決まっていたけれど、この子に後押しされて、そのまま申し込んだのだった。
冬来たりなば、春遠からじ。
いいときも、よくないときも、同じように受け入れて、ただ歩いて行きましょ。