CHAZEN三昧

アシュタンガヨガと禅のある毎日

みんなでひとつ

どこの国でもトイレットペーパーの買い溜めになるのを見てびっくりです。インドの人たちには意味がわからないでしょうね。

しかし、トイレットペーパー争奪戦はまだかわいい。アメリカでは暴動に備えて銃が売れているそうですから。
そして、ウイルスに関連して国どうしが応酬し合っているさまは、スーパーで取っ組み合いしている市井のオバチャンと同じレベル。いやいや、ほとんど小学生レベル。

温暖化をはじめ、今や問題となっているのは一国や一地域の問題ではありません。私たちは今、人類に共通の、地球全体の問題を抱えているのです。いいかげん、そのことに気づきましょうよ。


私たちは同じ蔓でつながったカボチャなのです。
ケンカして蔓が切断されると、自分にも相手にも栄養が行き渡らなくなってしまうカボチャなのです。


ダライ・ラマ猊下は言っておられます。

宇宙から世界を見下ろしたら、そこに国境など見えません。見えるのはただひとつの小さな惑星です。砂の上に線を引いただけでそこに「私たち」と「彼ら」という感情が生まれます。


国だけではなく、人間どうしでも同じです。
私たちの誰もに感染するリスクがあります。細心の注意を払っていても感染してしまうかもしれません。知らないうちに誰かにうつしてしまうかもしれないのです。感染にまつわる差別、偏見は、そのまま自分の身の上にふりかかってくる可能性を秘めています。

敵を想定することで、あるいは誰かを悪者にすることで一致団結するのは簡単ですが、その感情は大勢で間違った方向へ進む危険性があります。太平洋戦争で日本人が「鬼畜米英」に対して一丸となって戦ったように。

大事なことは一丸となって敵に向かうことではなく、「私」が「あなた」であると想像して、互いに協力し合うことなのではないかと思うのです。

仏教の説く愛は、自分の家族や同朋のみに対する限定的な感情ではなく、生きとし生けるものすべてに向けられる慈悲の心です。別々であるかのように見えて、実はひとつなのですから。


以上、COVID-19クライシスを語りつつ、宿題のヒントを出してみました。

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ひねもすのたりのたりかな