CHAZEN三昧

アシュタンガヨガと禅のある毎日

肉体労働の身体感覚

浅間山の向こう側から、叔母と従姉妹が訪ねてきてくれた。
ほぼ強制的にCHAZEN米のランチを食べていただく。

久しぶりに会って普通によもやま話をしていたのだけれど、二人とも2カ月のステイホームで体重がかなり増加したそうで、特に叔母は着る服がなくなるほど太ったという。そこまで顕著なコロナ太りの人は初めてみたよ。

御年82歳の叔母なので、その肥満はよろしくないとプチ断食・少食をすすめる。頼まれてもいないのにアドバイスをするのは控えたいところだが、シューさん並みの、年齢に見合わない食いっぷりの叔母なので、やんわりと、でもきっぱりと生活改善をすすめておいた。なんならここで断食合宿してもらいたいくらいだ。

私より3つ下の従姉妹は血圧が高いという。
そんな話なんか聞いてしまったらアドバイスを控えるどころかもう黙ってはいられない。やおらマットを敷いて、問答無用の太陽礼拝A。なかなか筋がよろしいので何回かやって覚えてもらい、明日から毎朝やるようにと宿題を課す。

ついに親戚まで分校の修行メニューに巻き込んでしまっている。
こうなったら次は薪割りだ。

今年分校に来たゲストにはもれなく薪割り体験をしてもらっているのだけど、これがびっくりするほどお出来にならない。アシュタンガの練習はバリバリにお出来になるのに、斧を頭の上に上げることすらできないとは......。思わず出てきた言葉が「ぶりっこしてる?」
だって私には普通に当たり前の所作なのだから。

あまりの棒立ちっぷりに大笑いしながら思った。都会で育ったお嬢様方には、与作的な身体感覚がインプットされていないのだろう。もっとも、与作的な身体感覚など備わってなくていいというか、むしろ不要なものかもしれないが......。

子どものころ私とともにさんざんオテンバした従姉妹はカンがよく、2本目からは上手になってじゃんじゃん割れるようになった。おお、やっぱり都会育ちとは違う。

そして、まさかと思ったのだが、御年82歳が斧を手にやる気マンマン。
太りすぎて坂を上るのに何度か休まないといけないと言っていた叔母なので大丈夫か?と思ったが、心配は無用であった。コロナ太りの82歳、構えも振り上げるのもなかなかのもの。力がないのでパッカーンと割ることはできないが、ブラボーなフォームであった。昔の人は肉体労働における身のこなしが身体に刻まれていて、すっと自然にできるのだろう。

個人的にこの身体感覚について探究心がムクムクと湧いており、できることならCHAZEN生にかたっぱしから薪割りをしてもらい、それがアシュタンガヨガのポーズにどう連関するのかしないのかについての研究をしてみたくてたまらない。原始的な暮らしをいくらかでもしたことのある人と近代的な暮らししかしていない人の身体がどう違うのか、目の当たりにしてみたい。さらには肉体労働が筋肉や骨格にどう影響を及ぼすのかについても興味津々だ。

とりあえず、来週のゲストにも体験してもらうので、その結果が楽しみ。

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ギボウシの花が咲いた