CHAZENでお米を作らなくなってからも、自主的に田んぼを借りてお米作りを続けている人たちがいるんですよ。しかも、私はただの一度も手伝っていないのに、毎年年貢米を納めてくださる。
そんな貴重なお米があるなら、やっぱり禅の作法でありがたく、恭しくいただきたいじゃないですか。ところがこのご時世でそれがままならない。調べたら前回は約3年前でした。細かい流れがすっかり忘却の彼方なので、応量器セットを揃えていたお仲間たちを招集して、記憶を呼び覚ますリハビリ要素の強いお粥の会を行ったのでした。
もっとも昨年11月に簡易版のお粥の会をしたようなのですが、そのときの記憶がありません。というのも、その数日前、理事長に初めてのてんかん発作があり、大きな精神的ダメージを受けた直後だったのです。あのときは1年後があるなんて想像すらできないような気分でした。
さて、お粥の会の準備が整い、理事長にもお昼ご飯を差し上げて、おそばでお休みいただくようベッドをおいてスタートしました。
あまり細かい作法にはこだわらず一応通してやってみるという感じで、したがって緊張感も薄く。ややアヤシイところがありながらも、概ねつつがなく進行しました。
ふと気づくと、隣に理事長がいらっしゃってました。
さすがです。食事の会のときは黙って寝てなどいられません。反対側に座っていた人は目の前の理事長がおかしくてたまらなかったそうです。
ひととおり終わってお茶を飲んでいたら、用がなくなったかのようにコテっと寝て、でも余った漬物をお茶菓子代わりに食べはじめたらムクっと起きてきて、食べ物がすべてなくなったら、ようやくグーグーお休みに。
あまりにも理事長らしいふるまいに、まだまだシューさん健在なりと胸をなでおろしました。そういえば、かつてお粥の会のときはシューを室内でつないでおいてましたね。なるべく本式に近づけて床で食べてましたから、油断するとぺろっとやられる人が......。
ほんの少しコロナ以前が戻ってきたような、平穏を感じる今日の会でした。