CHAZEN三昧

アシュタンガヨガと禅のある毎日

カラダで知るほんとうに大事なこと

プチ断食の会、ひとりの落伍者もなく無事終了です。

断食の効能を数え上げてみると、改めてその多さに驚かされます。身体的な病気予防&治癒の効果は枚挙にいとまがないほどですし、精神的な基盤、生きる上でのよりどころが確立され、個人的にも社会的にも安定した、よりよい生き方の方向を知るようになる気がします。

私がここでいろいろ書いたり、繰り返し言ってもなかなか伝わらないことも、実際に断食をしたらたちまちカラダで理解してもらえるのです。

たとえば、味。
現代人のほとんどは、子どものころから過剰に味付けされた加工品の味に慣れています。化学調味料たっぷりのインスタント食品は言わずもがな、マヨネーズ、ケチャップ、ソースをはじめ「大衆に媚びた」調味料が家庭の味になっていて、素材のおいしさそのものがわからなくなっています。(そういう味の文化もまた好きではありますが)

断食明けのお粥の会では、まず最初に昆布だけの出し汁をほんの少し飲んでいただくところから始めました。断食後は五感が浄化されているので、塩を加えなくてもその旨味が引き立ちます。これぞ淡味です。

「大衆に媚びた」調味料の食事をしていると、この淡味に鈍感になり、どんどん濃い味のものを求めるようになります。行き着く先は生活習慣病というわけです。断食をすると、その媚びた味を欲しがらなくなります。こういった気づきこそが生活習慣を見直す第一歩です。

腹八分目、減塩、糖質制限......アタマではわかっているけれど、それができないのがごく普通の標準的な人間というもの。だからアタマではなく、カラダで実感するしかないのです。

今回の断食そのものは丸1日程度でしたが、前後1週間にわたって食べたものを書き留めておいてもらっていて、まだ断食の会は続行中です。断食明けてから参加者それぞれにさまざまな変化が感じられているので、後日またそのあたりを報告しますね。


私自身はシューの発作によりリズムが狂ったものの、興奮が収まった犬とともにやっとぐっすり眠れた今朝は絶好調。脳に酸素が届くようになり、サンスクリットの読解がスルスル〜っと進んでいます。

内臓をいったん空にすると、坐禅や瞑想で頭を空にしたのと同じような状態になるのかもしれません。空にすると、そこに何かが飛び込んでくるような気がします。スペース(余裕)が生まれるのでしょう。嫌なことやモヤモヤした思いがあるとき、あれこれ考えても答えは堂々巡りだったりしますが、そこから離れて何かに集中しているうちにふと何かが降りてくるのです。少なくとも私の経験では。

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断食にについて試行錯誤を始めてから17年くらいになりますが、改めてそのパワーの大きさに平伏しております。

佐藤初女さんの言葉より

人はいくつになっても成長します。人生とは気づきによって、こころを切り開いていくことそのものです。


断食中、早速やるぞと習字の練習をしていたのがちょうど空腹感がMAXだった時間。

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思い浮かぶのはこんな文字