CHAZEN三昧

アシュタンガヨガと禅のある毎日

こんにゃくで思い出したこと

本日、初の「漢方養生ヨガ」でした。
呼吸法から陰ヨガのポーズ、そして温活実習という流れだったのですが、参加者によると今日のお目当てはこの温活実習の「こんにゃく湿布」だと言うのでびっくり。いつだったか、何かのクラスのときにこんにゃく湿布の話をしたら、「え?!こんにゃく?」というリアクションが返ってきたので、遊び心で今回のプログラムに入れておいたのでした。

まず腰、そして首、最後にお腹と試してもらいましたが、こんにゃく湿布、想像どおり、いや想像以上に気持ちよかったそうです。

こんにゃくの保温性、保湿性に加え、肌への密着感(もちろんタオルを巻いていますが)がいい感じなのですね。その上毒を吸ってくれるというのだから、こんにゃくパワーおそるべしです。

私がこんにゃく湿布をヘヴィに使ってたのはもう10年以上前。いつも腰首肩とあちこちが痛くて、しょっちゅうお世話になっておりました。かぜのひき始めにもよく効きます。ヨガに仕事にひどく無理していたころなので、よくかぜを引いており、鍼灸師のご主人をもつ生徒さんに教えてもらったのが始めでした。

結果的に大満足いただけたこんにゃく湿布ですが、若干失敗したことがあります......。

こんにゃくが大きかったのです。

こんにゃくを買いに行ったら、BIGサイズをウリにしたものがあることに気づきました。しかも、ふだん買っている有機JASマーク付きのこんにゃくより安い。実習後はお持ち帰りしてもらうつもりでしたから、何度も茹でているうちに小さくなってくるのなら、大きい方が何度も使えていいのではないかとBIGこんにゃくを購入したのです。

が、大きすぎて全員分がひとつの鍋に収まらず。しかも、分厚いのでしなやかさに欠け、首にはフィットしにくい。大きな問題ではないですが、なんともつまらない「お得」に走ったものです。思えば私はお得を目指して無駄なエネルギーを使うことがよくあります。

ちょうど昨日、星覚さんと読む「正法眼蔵随聞記」のオンラインクラスのあと、とあるピソードを思い出していました。

それは禅ワゴンで行く「禅の旅」でのことでした。
昭和時代に運転免許をとった私は、高速道路のSAのガソリンはひどく高いというイメージを強くもっており、途中のSAで給油するときは満タンにせず下りてから安いスタンドで入れようとしていました。そのとき星覚さんに「たとえ高くても何百円かの違いだから」というようなことを言われたのです。

ほんとうに。
日常使いであれば安いところをみつけて利用するでしょうが、旅先では確実に給油するべきです。思うに、経費を抑えることばかり考えて「事業仕分け」のようなマインドでいた私でした。

何でも安ければいいというものではない。得するように見えて、実は損していることも多い。大きいこんにゃくを選んだ私が再びそれを思い出したのは言うまでもありません。

禅の旅のように長い時間行動を共にすると、短時間の坐禅会やクラスなどでは経験することのない、日常のさまざまなシーンに遭遇します。そういうちょっとしたところで、人間は本来の思考や習慣が表れるものです。本に書いてあるようなことではなく、生きた教えを学べる。自分の思い込みに気づいてハッとしたり、誰かの何かしらの行動に刺激を受けて自分の行動を省みることができる機会なのです。

理事長的事情に加えて感染症的事情もあり、長らく禅の旅が実施できずにいますが、長いブランクを経ていつか再びみんなで禅ワゴンに乗って旅をしたいなあと、こんにゃくからそんな思いを馳せておりました。

陰ヨガポーズの時間はエッセンシャルオイルを焚いて、森林浴のアロマで免疫アップを狙ってみました。CHAZEN初のアロマヨガ?

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理事長はベッドから流出スタイルでご休息に


来週は漢方喫茶で女性のための漢方レッスンを行います。お年頃の女性みなさまにおすすめします。漢方に興味のある方、漢方薬を使ってみたい方はぜひご参加ください。

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