新緑三昧・探索三昧
お山はいちばん美しい季節となりました。
朝はまだ薄暗いうちから始まる小鳥たちの囀りで目覚め、オンラインマイソールの前に自分のプラクティスをひととおり済ませます。冬の間は、この時間を薪ストーブに捧げていましたので、暖かいということがなんとありがたいことか。
とはいえ、まだ最低気温は3〜7℃くらいなので、早朝坐禅のために自転車で山を下りていると、手はかじかんできて耳はちぎれそうになります。帰りは上りで汗だくという極端な差ですが、南アルプスの山々が最高に美しく、毎日「なんていいところなんだろう」と幸せを噛み締めながらの自転車通寺を楽しんでいます。
本来ならば今ごろは来シーズンの薪作りに精を出しているはずなのですが、注文していた原木が届きません。供給が足りないと聞いていますが、さてどうなることやら。それで近ごろは作業の手をゆるめて、山の冒険を楽しんでいます。お寺の帰りには知らない道を通って、自転車で裏道を開拓したり、滝や渓谷を探索したり。いつか登山もしてみたいので、少しずつ足慣らしです。
自転車で坂を上っていると脚力が衰えたことを実感します。シューが歳をとるまではいつも一緒に山をぐんぐん上っていたのですが、いつしかそれもなくなり、コロナもあってすっかり弱ってしまったようです。人生は山あり谷ありですから、思うようにあれこれができない時もあるものです。でも、それを言い訳にして怠けていると、ほんとうに衰えてしまうという危機感もあります。いつまでも若いままでいたいというのは不自然なので、エイジングにアンチになる必要はないと思っていますが、怠けてゆるむのもまた不自然のような気がします。じきに梅雨に入ったり、猛暑がやってきて自転車にも乗れなくなりそうなので、せめて気候のいい今のうちに探検を楽しんでおきます。
シュー理事長がお空に上ってから半年、移り住んだ場所はとても気に入っているのですが、早くも次はどこに住もうかなどと妄想しています。私は新しい環境にストレスを感じるタイプではなく、むしろ未知の場所が好きなので、短いサイクルでいろんな場所に住むのもいいかもしれません。渡り鳥みたいに、あるいはスナフキンみたいに季節ごとに居場所を変えるというのもありかなと思います。
そんなことを妄想できるのも、インターネットが通じてさえいれば、どこにいてもCHAZENサンガにつながるという、空から降ってきたような新しいCHAZENのカタチゆえでしょうか。
それでもやっぱり、直に会って、顔を見て話すのがいちばんです。今月は星覚さんが東京に滞在するのに合わせて私も上京し、マイソールと坐禅会を行います。みんなでランチするのも楽しみです。それこそまさに「オフ会」。毎日顔を合わせていた人たちとのランチがオフ会になる日がくるなんて......。
6月には、6年ぶりの「禅の旅」スペシャルもあり、来月はそんなこんなのご報告ができるかと思います。