なんなん三昧

旧「CHAZEN三昧」からタイトル変えました

ホームレス終了

一昨年の12月にめでたくホームレスとなった私は、北は青森から南は長崎までを転々とし、関東に戻ってからは成り行きで鎌倉に仮住まいをしておりましたが、ついに再びホームができました。

野宿ができるほどの強靭な肉体さえあれば、一生ホームレスでもいいような気もしますが......なんて、とんでもない。憧れのホームレス、澤木老師のホームレスには程遠く、無念の敗退です。

なんなんの教祖(?)ともいえる澤木興道老師は、生涯自坊を持たず「宿なし興道」と言われた方です。無所得無所悟そのものの暮らしをされていたのでしょう。英語版の澤木老師の本にある“Homeless Kodo“ という文字を見るたび、「ホームレス......なんていい響き」と思っているような私には、到底たどり着けない境地です。それでも、仏道を目指さなかったら、ホームレスなんてことは考えもしなかったと思うので、貴重な経験になりました。

それにしても、毎度「嵐のように」新しい生活が始まるのは今度も同じです。

chazen.hatenablog.com


いつものように、ちゃっちゃか話を進めて、異例のスピードで入居に漕ぎ着けたものの、引越しが浦安WSと東京坐禅会を挟んだ2日間、オンラインクラスを入れると1週間に3つの異なるクラスの仕込みがある週で、毎日がなんともスリリング、もちろん身体も疲労困憊です。成り行き任せで普通だったら組まないであろうスケジュールを組んでしまうワタクシなのでありました。

引越しの荷造りをしたのが1年以上も前ですから、どこに何をしまったかどころか、何を置いてきて何を持ってきたのかすら忘れています。あんなに捨ててきたはずなのに、まだまだ物が多い。きっと所有する物の数だけ迷いがあるということなのでしょう。思い出が捨て切れないのは、愛執だらけということです。それでも、今なら捨てられるものもあるので、断捨離しつつ片付けております。

ともあれ、ようやく腰を据えて仏道修行に打ち込んだり、なんなんの活動に取り組んだりできるようになりました。

新しい家の窓からは遠くに海が見えます。引越しの日、ヨレヨレになって荷物を運び終え、夕焼けがきれいだなと窓から外を眺めたら富士山も見えました。ほんの一部ですが、富士山の神々しさは十分感じられます。

なによりの引越し祝い


軽井沢での浅間山、山梨での甲斐駒ヶ岳八ヶ岳、これまでも山を見る歓びがそこにありました。海と山の見える逗子での新しい生活が始まります。無力な自分を痛感しながら、自分にできる小さなことをやっていこうと思います。