鎌倉で観音様を拝観したあとも、先週は毎日のように外出して動き回っていたので、身体がちょうどいい具合に疲れてぐっすり眠れました。肉体も精神も充実した日々でした。
東京に行った日は、元CHAZEN生たちが練習しているマイソールに顔を出したあと、上野のトーハクで開催中の「運慶 祈りの空間ー興福寺北円堂」へ。出不精だったのがにわかに仏像づいています。1室のみの展示なので、一応並びましたがそれほど待つこともなく入れました。
運慶というと仁王像のイメージが強く、私にとってはそれこそミケランジェロを思ってしまうのですが、特徴のあるお顔立ちの弥勒如来像が印象的でした。像の内部に、小さな弥勒菩薩の入った厨子ほかもろもろが埋め込まれているというのにちょっとトキメキます。しかし、螺髪がけっこう取れてしまっているのを見ると、「おいたわしや」という感情が湧き、こんなご老体に東京出張させるのは申し訳ない気がしてきました。お目にかかれて光栄です。写真NGなので、こちらからどうぞ。
と言いつつ、今回のお目当ては世親菩薩立像と無著菩薩立像でした。最近このお二方にはずいぶんお世話になっているので、ご挨拶しておきたかったのです。仏教界のスーパーブラザーズです。いつもこの仏像の写真でイメージされていますが、きっと実物はぜんぜん違うお顔だったことでしょう。
さて、特別展のあとは東洋館と法隆寺宝物館を回って、馴染みの仏像に「お元気でした〜?」的な再会を果たします。
常設ではありますが、定期的に展示替えでローテーションしている、本館彫刻ゾーン。キリスト教美術は絵画が多いですが、仏教美術は絵より圧倒的に彫刻ですね。そして私はもともとギリシャ・ローマ彫刻が好きだったので、その目で見ております。

もっともガンダーラ美術においては、お釈迦さまもまさにグレコローマンなお顔立ちです。平たい顔族が作ったお釈迦さまとは、だいぶ違います。

ただし、お髭がつくとちょっと濃ゆくて、リキシャ代をボる兄さん風味が出てきてしまう(完全に偏見ですね)。

法隆寺館へ行く途中にある銀杏の大木。銀杏なのに枝垂れてる。

観音様がガラスケースに入って居並んでいる法隆寺宝物館。飛鳥時代の仏像はいいです。平たい顔族バンザイ。

いにしえの人たちがどのように仏様のことを思い、こうした像を彫ったり、それを拝んだりしたのかに思いを馳せると、こういった国宝/重文クラスでない、どこにでもある小さな仏像のひとつ一つがすべて国宝のように思えます。いくつかお会いしたい仏像が日本のあちこちにありますが、なかなかそのためだけに遠方まで出かけることはないので、ありがたい機会をいただきました。
と、トーハクを後にしてお次は東京都美術館へ。こちらではゴッホ展が盛況ですが、目指すは「東京書作展」。なんなんメンバーの作品が展示されているのです。しかし、町の書道教室と違い、最高レベルの書に関してはまったくコメントの仕様がありません。ただご覧ください。

書道・茶道・華道とお寺に必要なたしなみが全滅のワタクシですが、それどころか、よく考えたらお寺稼業のすべてが不得意分野であることに気づいて笑いが込み上げる毎日です。