CHAZEN三昧

アシュタンガヨガと禅のある毎日

奇跡のプリン

先週、北海道に旅立つ前のY嬢から、スートラのみなさんにぜひ食べてもらいたいプリンがあるので富良野から送ってもよいかとていねいなお申し出がありまして。スイーツに疎い私は、なんのことだかよくわからないけれど、みんなが喜ぶのは間違いないので、ぜひにとお願いしました。

届いた荷物はずっしりと重く、開けてみたら素焼きの器が出てきたので、思わず「うぉおおおお!」と叫んでしまいました。

想像をはるかに超えていたから


このカードの、まるでおとぎ話の舞台のような小さな手づくりの小屋で、ご夫婦の手でひとつ一つていねいにつくられているプリンなのだそうです。お取り寄せしようと思ったら半年待ちというのもわかる気がしました。富良野市平沢の「エゾアムプリン製造所」です。


スートラ参加予定者には前もって小さな取り皿とスプーンを持ってきてと連絡を入れたのですが、何人かは忘れてくるだろうなと思っていたらゼロ。みんなプリン食べる気マンマンでやってきました。中には、ヨガラグを忘れたり、お財布(受講料)は忘れてきたけれど、プリンを食べる道具だけは忘れず持ってきたという「プリン食べに来たんかい!」的な人たちも。

本日のスートラ学び(一応こちらが本命)を終え、いよいよプリンタイムがやってきました。手先の器用なO嬢におまかせして16等分(欠席者の無念が伝わってくる〜)。

固唾を吞んで見守る


一等最初のすくい出し(byちゃみ)は見事に崩れましたが......。

ほかにない味(スイーツ経験値は著しく低いけど)


おいしー!

このプリン、朝イチ、牧場で牛乳を貰いにいくところから始まり、地元の材料を使って4時間かけて焼き上げるそうです。原材料の欄には、「たまご、牛乳、生クリーム、てんさい糖、湧き水」とあります。もちろん、無添加無着色です。それに、つくり手のご夫婦は仕込みをしながら、交代でヨガをなさっているのですって。そのプリンがおいしくないわけがありません。

貴重なものをいただくことができて感激ですが、それよりなにより、このプリンをみんなに食べさせたいと計画してわざわざ現地から送ってくださったY嬢のあたたかいお気持ちが胸に沁みます。

スートラクラスはもはや、スートラを学ぶためではなく、おやつを食べるためにあるようです。......というのは盛りすぎでしょうが、スートラの学びというよりも、この集まりのためにみなさん参加しているような気がします。

でも、それこそがサンガの存在意義なのです。
長く練習を続けていくのは決して簡単なことではありません。この集いでヨガを練習する意味を確認し、心を新たにしてまた毎日の練習に戻る。ひとりでは簡単に怠けたり挫折してしまうところを、誰かの話に刺激を受けたり、ハッと気づいたり、励ましたり励まされたりしながら、なんとかまた日々の練習を続けるのです。サンガの存在により、孤独な自分との闘いが孤独ではなくなります。自分だけではなく、みんなそれぞれに自己と向き合い、思うようにいかない人生を一生懸命生きていることがわかるからです。共に支えあって道を誤らずに進んでいくための集まり、それがサンガです。

毎回思うことですが、CHAZENにはよきサンガができました。きょうのプリンはその結晶のような気がいたします。

レアなエゾアムプリンは、Y嬢のあたたかい気持ちが加わり、それをサンガのみんなでシェアしていただく喜びにより、半年待ちどころではなく、この世に二つとない奇跡のプリンに変貌を遂げました。

きっとみんな今日習ったスートラ(経文)のことは忘れてしまったでしょう(!)。

いいんです。

プリンが心に残って、サンガのことを思い出してくれるなら。