CHAZEN三昧

アシュタンガヨガと禅のある毎日

永平寺風味で自主封鎖生活

ごきげんよう
みなさま、きょうの練習はいかがでしたか?
もちろん、アシュタンガだけでなく、それぞれのプラクティスという意味です。

CHAZEN山の分校より、お便りをお届けいたします。

ほんとうは昨夜書くつもりが、志村けんの訃報に書く気力が萎えました。私世代だけでなく多くの人にとって身近な存在だった人が、まさかこんな形でいなくなるなんて。ショックで、ノーテンキなことを書く気分ではなかったのです。

もういっそ非常事態宣言なり、封鎖なりをしてしまったほうがいいのではないかと、CHAZENの休校を考え始めたのはそんな思いがあったからです。欧米のようなことになってからでは遅いと。たとえ破産しても健康な身体があればやり直しのチャンスはあるのです。


さて、気を取り直して山籠もり日記です。
まずは部長も私も元気でやっておりますのでご安心ください。

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犬は喜び♪ ......いやかなり迷惑そう


きのうは、軽井沢の駅レンタカーで借りた車を返しに行きました。
交通手段を絶って本当の意味で隔離状態に入るのです。永平寺に入山するような、シャバ断ちに似た状態です。

軽井沢でしなの鉄道に乗り信濃追分まで2駅の乗車。
この区間に乗るのは初めてなので、ちょっとした遠足気分です。

信濃追分駅無人駅で、あたりに人はほとんどいません。客待ちタクシーがいることもありますが、いなかったら歩くつもりで部長はお留守番。リュックの中に長靴を入れて、耳当てに手袋の防寒対策も。

駅にはタクシーがいましたが歩くことを選択。
距離的な遠さもありますが、何より歩くというオプションが考えられないような辺鄙な場所なのです。車さえもごくたまにしか通らず、歩いている人はまずいない。栗拾いの季節に見かけたくらいです。遥か彼方にCHAZEN分校があるお山が見えます。先は長い。

しかし、意外と大した距離ではないとわかりました。、30分ほど歩いたところで橋が見えてきたのです。この橋があとちょっとの目印です。この橋の手前に祠があることは気づいていましたが、初めてお参りしてみました。車だとこういうことができないですからね。

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雪で近づけず


そして別荘地の入り口到着。
しかし、ここからがまた遠い。ずっと下り坂でラクだったので、上りがきつく感じられます。管理会社の軽トラが通り過ぎるとき、思いっきり振り向かれました。リュック背負ってここ歩いている人はまずいないから、誰だ?と思ったんでしょうね。

最寄り駅からざっと徒歩60分。行きは上りが多いのでもっとかかるかもしれません。食料が手に入るスーパーやコンビニはさらに電車に乗るか歩かないとたどり着けないという、正真正銘ほんとに隔離された山の中なのです。

休校という決断をするときに永平寺に行くと考えたらすっとGOサインが出ました。そんなふうに思わないと決心がつかなかったともいえます。思えば、シューを連れて行けないところには泊まりで行かないと決めてからもう長いこと自分の修行のための休暇をとっていません。与えられた自分の修行のための休暇だと思って、永平寺的な生活をしてみるつもりです。

みなさまも、この不自由な生活の中で、思いっきり修行(プラクティス)を楽しんでみてください。仕事も含めすべてがプラクティスであり学びの機会です。

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季節が巡り、東側の窓から陽が差すプラクティスルーム

ではまた明日(たぶん)

なごり雪

起きた時は雨だったのが、朝練の終盤で固形化しはじめてきた。とっとと出かけねば電車に影響が出る。すぐにでもCHAZENを再開できるようすべてを整えて出発。

部長をお腹に忍ばせてリュックにカートにと大荷物なので傘は無理だから、ハードなジャケットの上にダウンを着てフードをかぶるという、すごい格好で出る。でもいいのだ。街に人は歩いておらんのだから。

新幹線に乗ってまず洗面所で手を洗ったら、鏡の中にアミダばばあがいてびっくりした。飯田橋駅でフード脱いだときから髪が乱れたままだった。でもいいのだ。大雪のときはアミダばばあぐらい電車に乗ってるさ。

東京も埼玉も群馬も雪・雪・雪。
CHAZEN生との「なごり雪」とは、なかなか粋な演出ではないか。先週は雪から桜への転換が見られたけど、きょうは桜の中の雪が見られて、車窓からの眺めはなかなか素敵であった。

軽井沢は大雪。
といっても20〜30センチくらい。ただ車の通りも少ないためか、春の重い雪のせいか、道路がぐしゃぐしゃでたいへんなことになっている。無事リトリートハウスに着いたが、駐車スペースには入れず、道路に車を停めてまず雪かきだ。

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物置まで雪かきスコップを取りにいく


なんとか車を突っ込んだところで、別荘管理の除雪車がきた。セーフ。

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雪がごっそり


ということで、自主ロックダウンです。
CHAZENマイソールがない東京に私を引き止めるものは何もないのでした。

東京に戻るまで、山籠もり日記をお届けいたします。

テレマイソール指南

おとといの晩、このブログに”東京の感染者が増えているからしまってこーぜ”と書いたのち、やれやれとお風呂に浸かりながら友人とメッセンジャーしてたら「今小池さん会見してるよ」って。

なぬー!?
長風呂してるバヤイではないぞ。ヤバイぞ。

というわけでソッコー上がって、三日三晩悩んで決断しました。

この1カ月マイソールができただけでありがたいことです。今こそ、この逼迫した都の要請に応えるときでしょう。

朝練を自粛するのではなく、テレにするのです。
多くの人がテレワークになっている今、朝練もテレ(遠隔)でやってみようではないですか。

いわゆる宅練ってやつですが、ちょっと違うのは限りなくCHAZENで練習している感覚で、遠隔でありながらも仲間たちのエネルギーを感じつつ、それぞれが家で練習するっていうところです。

アシュタンガヨガはひとりでできるというのが何よりすぐれた特徴です。が、マイソールクラスで育つと親兄弟の庇護に甘えてしまい、単独では練習できないまま成長してしまうかもしれません。ひとりで練習できるようになるのがアシュタンガ的オトナということでもあります。

みなが集まって練習するマイソールのパワーは絶大なので、できればマイソールクラスで練習するのがベストなのですが、このコロナウイルスクライシスをオトナへの階段と考えて、みなさんに昇っていただく試みをしようというわけです。

とはいえ、いざ自分でとなるとどうやって練習したらよいかわからないお坊ちゃんお嬢ちゃんのために、以下思いつくままにテレマイソールの要点を述べておきます。

アシュタンガヨガの練習は日曜日から金曜日まで週6日練習して土曜日に休むというペースが基本です。定休日は変えても大丈夫ですが、曜日を決めて規則的にしたほうがベターです。ムーンデイはお休みしてください。

ふだん練習している内容をすべて練習できれば申し分ないのですが、最初は短い練習だけでも十分です。まずは毎日同じ時間にマットの上に立つということが大切です。両手を合わせてオープニングマントラを唱えるだけでもいいですし、マットの上に座ってゆっくりと呼吸するだけでも気分は変わります。

マットの上に立ったなら、太陽礼拝をしたくなるに決まってます。時間がないとき、体調がよくないときなどは太陽礼拝だけの練習でも構いません。その場合は太陽礼拝+フィニッシングの最後にやる3つのパドマーサナを行ってください。

太陽礼拝のあと、もう少しカラダを伸ばしたくなったらスタンディングポーズまでを練習してみましょう。ゆっくりした呼吸でていねいにやるスタンディングポーズはそれだけでかなりの効果が感じられます。その場合も最後は3つのパドマーサで終わってください。あるいは、スタンディングとサルヴァンガーサナ(肩立ち)から始まるフィニッシングポーズをすべてという組み合わせも可能です。

順番どおりであれば、スタンディングポーズでもシッティングポーズでも途中のポーズからフィニッシングに入ってOKです。また、フィニッシングの前にウールドヴァ・ダヌラーサナ+パスチモッタナーサナを入れても省略してもいいです。

いつなんどきでも与えられたポーズまでのすべてをきちんとやらねばという思い込みのために毎日練習できない人が多いのですが、きっちりした練習を週に1〜2回やるよりも、太陽礼拝だけを週に5〜6回やるほうがアシュタンガヨガの目的に叶っています。また、長く練習している人は、自分のカラダと相談しながら練習の内容を調整することも必要になってきます。

大事なのは内容よりも、毎日やる(実質的には週5〜6日)ことです。


ただし、実際には練習のやり方もケースバイケースなので、わからなくなった場合は教わっている指導者に聞いてみてください。アシュタンガは個別指導なので、時により、人により、言っていることが矛盾すると思われるようなこともありますが、実はそれが大事なところで、それゆえに本やDVDでは習えないのです。一方的な情報では、ひとりひとり異なる生徒に合わせた指導はできません。


ついでに言うと、テレマイソールはインターネットのオンラインでは行いません。スピリチュアルなエネルギーという意味においてはオンラインでつながりたいと思いますが、電子的にはつながりません。「もっかいやって」というちゃみさんの声が聞こえるかもしれませんが、たぶん空耳です。


慣れていない人にとって、毎日ひとりで練習することは相当ハードルが高いと思いますが、たとえ5分の呼吸でもいいのでチャレンジしてみてくださいね。

願わくは、やっぱりみんなで練習したいなあと思う間もなく、CHAZENで練習ができるような状況になること。しかし、こればっかりはわかりません。いや、願う前にただひたすら練習するのみです。

健闘を祈ります。


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草花と鳥のシルエットが作り物の壁紙みたい

雪の軽井沢から桜の東京へ

お山から帰ってきたらウイルスのことを忘れて、気づけば無防備で街を歩いていた。

リトリートハウスのご近所さんはマスクなんてしていないからさ。
犬のお仲間さんたち。「シューちゃん楽しそうに歩いてる」って言われたよ。

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犬にも子どもにも大人気のしゅーたろさん


帰る日の朝起きたら、うっすら雪が積もっていた。

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夜中に目が覚めたときは星がたくさん瞬いていたのに


枯れ葉などのゴミがだいたい片付いたので、今回は脚立から木に乗り移って枝を剪定したり、引っかかっている松の小枝を落としたり。ずいぶん庭が広くなったような気がする。

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1年がかりのお掃除よ


ただひたすらカラダを動かして働くことは、なんて幸せなのだろうかと思う。へんな話だけど、私はお金を払ってこの作務を買ったのかもしれない。これだけ夢中になって働く喜びが味わえたのだから、すでに元はとったとさえ思える。

今回の騒動をきっかけに多くの人が地方へ分散して、より原始的な生活をするようになるといい。わざわざジムに行って機械の上を走ったりするよりも、田んぼや畑で作物を作るとか、古い空き家を自分でリノベして住めば、カラダが鍛えられて一石二鳥だし、何よりクリエイティブな作業は楽しいと思うよ。


さ、雪が積もらないうちに帰ろ。

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いまだに捨てられる不安を感じているしゅーたろさん


軽井沢ICの辺りは雪が降っていて、高速道路から見える近くの山が真っ白に染まっていてなんとも美しい眺め。1時間も走ると今度は桜のピンクが目立つようになり、芝居のどんでん返しのように季節が変わった。

東京の感染者が北海道を抜いて増え続けている。しまっていこーぜー!

次のリトリートは疎開プラン?

いつものつもりでお山に向かっていたら、ラジオの交通情報で高速道路が35キロの渋滞だって。そうだ、3連休の初日ってことを忘れてた。こんなことならもっとゆっくり出発すればよかったよ。......で、なになに? このあとは特別企画の桑田佳祐の番組ですと?!

なんともうれしい渋滞の友に心躍り、一緒に歌って楽しんでいたら、次が最後の曲だって。

やっと練馬の入り口入ったところなんですけど〜。練馬までの渋滞で番組が終わってしまい......

そこから延々35キロ、ノロノロ運転よ。
おかしいな、みんなおうちで過ごしているんじゃないのか?

やっと軽井沢に着いてスーパーツルヤに行ったら、これまた駐車場から大混雑。学生のグループも多いけれど、別荘族のみなさまはどうやら長野で巣籠もりのご様子。カートにはトイレットペーパーというのもうなずける。

リトリートハウスに着いたら、すっかり夕方。
買ってきたそら豆とかピザを薪ストーブに放り込んで(いろいろ実験中)夕ごはん。

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鉄板がほしいところ


翌朝、庭周りの作務をしていると、子どもの声が聞こえる。学童はもうがまんの限界だろうから、お山で思いっきり遅んでいきたまえ。ここは疎開の地だ。なんたって近くに人なんかいないんだからさ。あたたかくなって小鳥はかわいらしくさえずり、木の芽もばっちりスタンバイしている。

クロッカス第一号も。

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かわいーなー


うっかり踏みつけてしまわないように囲いで目印をした。

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あっちこっち、てんでんに咲いている


夜は満点の星空で、この時期だからしばし星空観賞しても寒くないのがうれしい。

朝の目覚めから寝るまでの、すべての時間が瞑想であり、すべてが瞑想のためにある。ここは瞑想天国。

どこでもドアで、みんながここまで練習に来られたらいいのになあ。

と、つい妄想してしまうけれど、こんな状態でリトリートがどこまでできるのかわからないから、今シーズンの第一弾は疎開で瞑想プランにしようかなと画策中。

とりあえず私は火曜日まで疎開しています。

みんなでひとつ

どこの国でもトイレットペーパーの買い溜めになるのを見てびっくりです。インドの人たちには意味がわからないでしょうね。

しかし、トイレットペーパー争奪戦はまだかわいい。アメリカでは暴動に備えて銃が売れているそうですから。
そして、ウイルスに関連して国どうしが応酬し合っているさまは、スーパーで取っ組み合いしている市井のオバチャンと同じレベル。いやいや、ほとんど小学生レベル。

温暖化をはじめ、今や問題となっているのは一国や一地域の問題ではありません。私たちは今、人類に共通の、地球全体の問題を抱えているのです。いいかげん、そのことに気づきましょうよ。


私たちは同じ蔓でつながったカボチャなのです。
ケンカして蔓が切断されると、自分にも相手にも栄養が行き渡らなくなってしまうカボチャなのです。


ダライ・ラマ猊下は言っておられます。

宇宙から世界を見下ろしたら、そこに国境など見えません。見えるのはただひとつの小さな惑星です。砂の上に線を引いただけでそこに「私たち」と「彼ら」という感情が生まれます。


国だけではなく、人間どうしでも同じです。
私たちの誰もに感染するリスクがあります。細心の注意を払っていても感染してしまうかもしれません。知らないうちに誰かにうつしてしまうかもしれないのです。感染にまつわる差別、偏見は、そのまま自分の身の上にふりかかってくる可能性を秘めています。

敵を想定することで、あるいは誰かを悪者にすることで一致団結するのは簡単ですが、その感情は大勢で間違った方向へ進む危険性があります。太平洋戦争で日本人が「鬼畜米英」に対して一丸となって戦ったように。

大事なことは一丸となって敵に向かうことではなく、「私」が「あなた」であると想像して、互いに協力し合うことなのではないかと思うのです。

仏教の説く愛は、自分の家族や同朋のみに対する限定的な感情ではなく、生きとし生けるものすべてに向けられる慈悲の心です。別々であるかのように見えて、実はひとつなのですから。


以上、COVID-19クライシスを語りつつ、宿題のヒントを出してみました。

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ひねもすのたりのたりかな

「イヤ」を引き受ける

スートラクラスの開講にあたっては感染への配慮から、口角泡を飛ばしながらの熱弁を避けて、チャンティングも最小限にして、瞑想を長めにしてみたのだが、みなさんほとんど気にしている気配がない......(気にするなら来ないか)。内容的にもインド哲学について深く掘り下げるようなことは避けて、日常生活にインド哲学が生かせるような話をしてみた。

某丈が波動が伝わるというなかなかすてきな話をしてくれたので、24時間プラクティスの宿題としては、イラッとしてしまうシチュエーションでサットヴァな波動をまとったら、相手やその場がどうなるか実験をしてきてもらうことになった。来月の報告が楽しみだ。

そしてもうひとつの実験として、イヤなことを避けないでむしろ進んで引き受けてみるということも推奨しておいた。

これらは「イヤなことをイヤでないことに変える魔法」だと思っている。
と言ってもラジャスやタマスと仲良くするという意味ではない。たとえば噂話の輪に入るような「イヤ」とか、危険が及ぶような「イヤ」は避けるべきだ。そうではなくて、誰かがやらなくてはいけないけど誰もやりたがらないような仕事とか、苦手な人とか、そんなこと。とき偽善ではなく進んでそれを引き受けると「イヤ」という意識自体が変わる。

サットヴァになりきるということは「サットヴァのフリをする」ことではない。清らかであたたかな、光り輝く観音様のような心で引き受けることだ。難しければ「サットヴァもどき」でもいいけれど、表面だけサットヴァのフリをすると逆効果になることもある。大事なのは心からそういう気持ちを引き出すこと。

そして、もちろん見返りを期待してはいけない。結果を期待するとたちまちラジャス成分が強くなってこれも逆効果になるおそれがある。


COVID-19のことも同じく「忌々しい」「早く収束してくれ」というふうに考えずに、この先長く付き合っていく覚悟を決めた方がいい。起きてしまった災害などと違って今回はいつが最悪の時かわからないのだ。誰もが短期間で元どおりの生活になることを望んでいるけれど、リスクが最小になったとしても、この先しばらくは細心の注意を払っていかなければいけないのだから、この状況を引き受けて、今できるだけのことをしたほうが、心は静かでいられる。

わかっているけど、できないって?


しからば、プラクティスを....。

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毎度おなじみ「毎日やるのがアシュタンガ」