冬のリトリートハウス
年が明けてから初めてお山に行ってきました。
1月の寒さで家の中が凍りついていることも想定していたのですが、着いた日は春の嵐的な低気圧の日でびっくりするほど暖かかったのでした。
もひとつびっくりしたのは、いつ行っても人があふれているスーパーつるやがガラッガラだったこと。ここが空いているのは見たことがありません。電車も空いていましたが、つるやの空き加減は、冬になって人々が軽井沢から離れたことを実感させるものがありました。
その後、ホームセンターに行き、薪棚代わりにするブロックを買いました。ところが4つ目をカートに移そうとしたら、凍っているらしくびくとも動かない。3つだけはこの陽気で溶けたのでしょう。なんとか買えてよかった。
さて、いくら暖かい日でも人が住んでいない家です。ドアを開けるとひんやり。外気が8℃で室温が4℃。窓を開けたら室温が上がっていきました。すぐにストーブに着火したいところですが、その前に水を出さないと。冬季は水道が凍ってしまうので、前回帰る前に水抜きをしてあります。水道の元栓を止めて、家中の蛇口という蛇口を開けて管の中の水を抜き、排水溝やトイレには不凍液を入れておく。なので、まずは水道が使えるように外してあった管をつなげたり、蛇口をしめてから、元栓を開けるという作業をします。
部長にはその間車の中で待機していただき、ストーブがついてひと段落してから迎えに行きました。ちょっとぬるめの湯たんぽを用意して。
その日は一晩中強風が吹き荒れてましたが、翌日も暖かく、またお天気もよく、太陽礼拝がすこぶる気持ちよい日です。これなら部長殿のお体にさわることもないだろうと、浅間山見物のお散歩へ。
暖かくて雪が溶けた上に落ち葉も乾燥してきたので、前回の捨てきれなかった落ち葉の山を片付け、薪まわりのあれこれなどしてフル稼働。今回できる作業はかなり限られたものになると思っていたので、うれしい誤算です。夕方温泉で肉体労働の疲れを癒し、お山でだけ読んでいる小説を読み、ぬくぬくと眠りました。
そして今朝。
カーテンを開けたら暗闇でよくわからないけれど、庭が白いような......。坐禅をしているうちに夜が明けると、曇り空なのに外が明るい。2日目は雪明かりの中での太陽礼拝です。毎日すてきな設定をご用意いただき、ありがとうございます。
屋外作業を片付けて、あれしてこれして最後の掃除して......と動き回っていると、なんかカワイイものが見えました。
掃除で敷物を片付けてしまったので、ベランダから出入りするときの玄関マット代わりに置いたマットの上で日向ぼっこしてる犬......。
木を伐採したせいもあると思いますが、この家、冬はとても日当たりがいい。そして夏は太陽の軌道と葉蔭のためにほとんど直射日光が当たらないベストな向きに建っていたのです。手を入れてあげれば、この家も本来のよさを発揮してくれるかも。
それにしても日向ぼっこは平和の象徴ですね。
ところで、ご案内が遅れましたが、4月以降のリトリートのリクエストを受け付けております。
もう少し詳しいページを作る予定ではいますが、とりあえずざっくりしたものをアップしましたのでぜひリクエストしてください。
4年ぶりにフルインターミディエイト
年末年始はマイソールクラスが8時スタートだったので、坐禅をしてからアシュタンガの練習をして、朝からたっぷり時間を使ってプラクティス三昧。
腕が動かなくなったのも何かの思し召しだから、もうアーサナはあまりやらずに次のステージへ進んでいるのだけど、せっかくたっぷり時間があるのだからと、毎日インターミディエイトをフルで練習した。
もちろんまだできないことがたくさんある。ただ、もはや激痛が走ることはなく、単に力が入らないとか動かないというだけだ。
毎日やって感じたのは、インターミディエイトの練習は肩・腕のリハビリにうってつけだってこと。
日常には支障ない。いや、日常どころか、バール持ってウッドデッキを解体したり、斧を振りかざして薪を割ったりしてるくらいなんでもできるのに、インターミディエイトのポーズをやると、ヨガーサナ的にはまだぜんぜん元どおりにはなってないことが実感されるのだ。
ヨガってすごい。
フツーの人がフツーに暮らしていたら決して気づかないであろう部位を開いたり伸ばしたりする。それによってカラダが活性化され、毎日が生き生き・はつらつになるしくみ。万能感がハンパない。
アーサナの練習は、どんなに高度なポーズができたとしてもヨーガ学園からしたら中等部どまりだけど、健康のためには高等部や大学に進学しても続けるのがよろしいね。高校・大学でも体育はあるから。
それにしても、骨折からもう4年にもなろうとしているのか。
先日、ウェブページに使う写真を探していて、骨折した手を抱えて飛行機に乗ったときの写真が目に止まった。
ギプスしてても、片手しか使えなくて荷物とかてこずってても、誰も助けてくれなかったのがある意味すごいと思った。イギリスだったら、親切な人がすっ飛んでくるような気がするが......。
痛くてもごはんは完食。
カップに入ったお水のシールがはがせなくても、こんなどす黒い手でも、インド人クルーはスルー。
それにしても、バイクから落ちて直後にすぐこれは骨折だと確信したのが自分でも不思議だ。生まれて初めての骨折なのに、なぜか直感した。
ほんとに偶然、現地に住んでるシャラ友が通りかかって、すぐにイギリス人のご主人を呼んでくれた。私が骨折と断定したので彼が迷わず接骨院に直行したおかげで処置も早かった。
もう明日帰国するだけっていう日の夕方のできごと。
まさかそれから4年たっても前のように練習できなくなるとは考えもしなかったけど。
もし、アーサナしか教えてなかったら、今ごろどうしていたのかな。
座学とか禅に力を入れてなかったら、どうなっていたのだろう。
すべてが仕組まれた筋書きのように思えてならない。
座学特別クラス「インド思想とヨガ、そして仏教」
今年の「バガヴァッド・ギーター」クラスはお申し込みも入ってはいるのですが、開講するにはまだ十分な人数に達していません。それで開講を3月以降に延期して、再度募集することにいたしました。
初回に予定していた19日は、ギータークラスの代わりに、どなたでも参加できるインド思想入門のスペシャルクラスを行います。
覚えている方もいると思いますが、以前はギータークラスの前にインド思想についてのざっくりしたお話するためのプレ・ギータークラス「インド思想とヨガ」を単発で開講していました。いきなりギーターの世界に飛び込むと面食らう人もいると思うので、こういった古典を読むこととアシュタンガヨガのアーサナ練習がどう関連するのか、先に理解したほうがいいように思えたからです。
そのクラスを少し発展させて、インド思想をヨガだけでなく仏教にまで絡めて俯瞰し、それぞれのつながりについて明らかにする試みをしたいと考え、今回は「インド思想とヨガ、そして仏教」としました。
今はじめてバガヴァッド・ギーターやヨーガ・スートラという言葉を聞いたという人にもわかるようにお話するつもりですので、インド思想は難しいと決め込んで避けていた人も、以前受講して挫折した人も、騙されたつもりで参加してみてください。
また、すでにギーターやヨーガ・スートラのクラスに参加されている方にとっても全体からの位置付けがわかり、基本をおさらいするよい機会になると思います。CHAZENの座学クラスのお試しにも最適です。
李子柒チャンネル
テレビはみないけれど、YouTubeはみている。
「正法眼蔵」の勉強を始めようと開いたYouTubeで、おすすめ動画に寄り道しちゃったりするので表示しないでほしいと思うこともあるけど、けっこうピンポイントに私の好みを突いてくるので感謝してもいる。
先月だったか、おすすめの動画でみてすっかり魅了されたのが李子柒チャンネル。
最初に出てきたのは、竹を切り出してテーブルやベッドを作る動画だった。そういうDIY的な動画ならいくらでもあるけれど、それをつくっているのが若くて美しい中国の女人であることが衝撃だった。
その多くは料理の動画なのだが、とんでもなく手の込んだ、ありとあらゆる中国料理を次々につくるのが圧巻である。しかも、材料のほとんどが庭の畑や近くの山から取れるもので、あらゆる野菜やハーブ、果実、花を使って調理する。道具類は昔ながらの竹や木や鉄製でできているし、熱源は薪。電気やガスは使っていない。
お手製の薪オーヴンがまたかわいい。
何もできなくてもアイドルになれそうなルックスなのに、土木作業から家具職人そして大工さんのようなことまでしてのける。
世の中には竹を切ってオダをつくったり、ウッドデッキを解体したりする女人は存在するが、そういうのはたいてい「いかにも」のおばちゃんだ。ノーメイクで白髪を生やしていたりする人だ。
しかし、李子柒は違う。自分で染めて縫ったドレスをまとい、自ら手作りした眉墨・頬紅・口紅でメイクするきれいなおねえさんである。
こんなひとがいるのかと驚嘆し、こんな生活があるのかと目をみはる。
書をしたためるまでに、墨をつくり、筆をつくり、紙まで漉いてみせるわ、羊毛から毛糸を紡いで染めて編んでニットのロングコートを仕立てるわ、なんでも一から生み出す。
羊飼のお宅から毛とともに連れて帰った子羊、そしてこの家にいる子犬たちがかわいいこの動画は必見。
(羊羔毛斗篷)Weaving a Cloack with Fluffy and Soft Lambswool, Never Dread Winter Anymore|Liziqi Channel
すべての動画が美しさと驚きに満ちている。
山の中とはいえ、馬を駆ってマグノリアの花を摘みに行くなど、どう考えてもおとぎ話の世界のようだ。
Riding a Horse to Find Magnolia Liliflora Blossoms for You 遛马寻花,摘下开得正盛的辛夷给喜欢的你们|Liziqi Channel
米作りの動画もあった。
これまたおとぎ話に出てくるような牛を使って田んぼを耕してる。さすがにこれは村人らしき人たちとの共同作業らしいが、脱穀機は使わずに打ちたたいての脱穀、そして地面に広げての乾燥。
そのあと、籾摺りはどうするんだろう......と固唾を飲んで見守っていたら、そこはわれわれ同様、農家さんに持ち込んで機械で、だった。
月儿圆圆,稻米飘香,正逢农家收谷忙Full Moon, Fragrance of Ripe Rice, Farmers Busy Harvesting Crops | Liziqi Channel
彼女をみているとやる気がみなぎってくる。
家のことをする手がよく動くようになる。
完全な山奥で、電気やガスを使わずに暮らす妄想が花開く。
2020年が希望に満ちてくる。
幸せは日常の営みの中にある。
謹賀新年2020
あけましておめでとうございます。
今年もCHAZENのお正月は元旦レッドで賑々しくスタート。
願わくは「賑々しく」よりは「厳かに」スタートしたかったのですが、部長殿が元気すぎて対応に追われるわ、サンスクリットのカウントがいつにも増してすっとぶわ、カウントの間に部長がゲップをするわで、ほど遠く......。
それでも、元旦レッドはいいです。
一年の始めにこれをやると気持ちが締まる。まさに、しまっていこーぜー!という感じであります。レッド終了後は久しぶりにアーサナの名前選手権もやって、笑顔たっぷりで2020年が始まりました。
いい流れに乗るよう、さっそく今年の所信を述べておきます。
- 神楽坂での「朝ヨガ」普及(布教?)
- 森のリトリートの本格稼働
神楽坂でも軽井沢でも、新しいご縁がどんどん生まれることを願っています。
ヨガが人生最強の伴侶となり、毎日が真に充足して楽しくなる人が続出しますように。
それから、ヨガは個人のプラクティスですが、「チームCHAZEN」が一丸となり、個々の精進を支え合うようになったら最高です。まずは田んぼに代わる部活を始めますかね?
「チームCHAZEN」は団員を絶賛募集中です!
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
恒例の正月写真を撮り忘れていて、さきほど部長を叩き起こして撮影。
今年の一枚
今年はキョーレツな年でありました。
お付き合いくださいまして、誠にありがとうございます。
シュー部長はみなさんにかわいがってもらい、今年も幸せ者でした。
いろいろあった一年ですが一枚選ぶとしたらこれでしょう。
みなさまどうぞよいお年をお迎えください。
年末年始のCHAZEN
本日からCHAZENはスタートが8時の年末年始マイソールとなっております。
例年だと、この初日だけはどどっと押し寄せるように人があふれ、ウェイティングなども出るのですが、きょうはパツパツだったものの順番待ちまではいかず、若干拍子抜けな風で始まりました。
茶禅会も常連さんオンリーの少人数でした。
禅はやはりちょっと難しそうな、CHAZEN学園の大学なのでしょうか。
来年は禅の会をもう少し盛り上げたいので、ときどきわかりやすい企画もので体験入学の試みをしていきたいと思います。みなさん来てね!
明日30日はマイソールのあと陰ヨガがあります。
こちらも少人数ですので当日飛び入り参加も可能です。ぜひどうぞ。
そして元旦は恒例のレッドクラス。
このレッドはたいへん人気で、すでに定員を3人ほど上回っております。
いつもなら、早くお山に行きたい症候群になる私も、年末年始は東京がいいですね。
街が静かでのんびりしている。
冬は外で作業はできないと思うので、月に一度さらっと様子見に行く程度。リトリートのための場所も私にとってはくつろぐところではなくて作業しにいくところなのです。
というよりも、春になったらお山でやること満載なので、今は東京で来年のCHAZEN学園をどうするか考えながらワクワクしておきましょう。
〜〜〜♫