CHAZEN三昧

アシュタンガヨガと禅のある毎日

命乞いする植物たち

いよいよ今のシャーラーとお別れするときが近づいてきて、毎日が右往左往の悪戦苦闘、落花狼藉で青息吐息......

室内の物は少ないけれど、ベランダの鉢植えが問題だ。いくつかはお山に運ぶが、温暖な気候でないと育たないものもある。貰ってくれる人を募ってみたが、はかばかしくない。マンションのエントランスに「ご自由にお持ちください」と書いて置いてみようと管理会社に連絡したらソッコー却下された。

仕方ねえ、捨てるっぺ。
と、処分する植物たちの目星をつけていたところ、ある朝、処分リストのトップに入っていた枇杷の木が実をつける準備をしていることに気づいた。

かあちゃん、おらを捨てねえでおくれ


この枇杷の木は、練習生が差し入れてくださった枇杷を食べたあと、種を土に植えておいたもの。植えたことすら忘れていたのに、ひとりでぐんぐん大きくなっていった。大きくはなったが何年たっても実はならなかったのに......。

斬られることを知ってか知らずか、間際に実をつける琵琶の木がいとおしくて、ビワちゃんという名前の猫を飼っている練習生に半ば強引に引き取ってもらうことにした。来年6月には、おいしい実が成りますように。


さて、お次はトマトだな。

ところで、余裕がなくて報告できてなかったんだけど、ベランダコンポストから出てきたキュウリと思ってたのは実はメロンだった。そう、いつかのスートラクラスで出した、あのグズグズのメロンの種から出てきたのだった。ちっちゃいメロンがついたけど、うどん粉病にかかってたので、さよならした。

そして、正体不明だったほうの植物は、グーグル先生に聞いてトマトと判明した。こちらもコンポストでできた土の栄養のせいかすくすくと育っていたが、さすがにこれから寒くなるし、もはやタイムリミットだ。きょう処分のため引っこ抜いた。

トマトの青い匂いが鼻を刺激して、残念な気持ちがつのり、ふと抜いたものを見たら実がついているではないか。

おまえもか〜!

あわててもう一度土に戻した。

かあちゃん、おら渾身の力を振り絞ったどー


なんなんだ、この植物たちの訴えは。

誰か、このトマトを引き取ってくださらぬか?
この子らの命を助けてくださらぬか?

見殺しにはできぬー。