暑い9月が終わったと思ったら、涼しいを通り越して突然寒くなりました。じっとしていると冷えるので、昨年還暦のお祝いにみんなが作ってくれたちゃんちゃんこを引っ張り出して、ほっこりあたたまります。あの日からもう1年が過ぎたんだなあと思いながら......。
あのときは、どんなにヨボヨボでも、シューが生きているのがあたりまえのような感覚でした。毎度危機を乗り越えて蘇るのを見てきたので、なんだかもう死なないような気になっていたんですよね。シューがいなくなっても心身のバランスを崩すようなことはなかった私ですが、今になって改めて思うのは、シューのおかげで生きる力を得られていたのだということです。軽井沢の分校や移住を決めたこと、それに伴うさまざまな煩雑だったりパワーのいる仕事はぜんぶシューがいたからできたのでした。
寒くなったせいか、命日が近づいてきたせいか、シューのことを思い出してばかりで、そろそろストーブを焚く準備をする時期ですが、やる気が湧いてきません。小さい部屋でこたつに入っていたいようなぐーたらな気分です。神楽坂での日々もなつかしく思い出されます。CHAZENのひだまり、ベランダの植物、ビルの上に広がる空。そこにはいつも練習生がいて、シューがいました。なんとも幸せな、ありがたい毎日でした。
などと思い出に浸りつつ、今は今で、願いどおり静かな森の中で暮らしながら、オンラインでCHAZENも継続するという、一昔前には考えられなかったありがたくも充実した毎日です。シューがいたらできなかったことも次々に実行しています。還暦を迎えて隠居したかのように見せかけつつ、実は新しいことに取り組んでいたりもします。
その一環として、サンガのリニューアルをいたします。
離れていても、このサンガが想像以上に会員のみなさんのよりどころになっていることがわかり、今後も長く続いてほしいと思うようになりました。それで、11月より会員限定ではない形で再スタートすべく準備を進めています。内容的にはほとんど変化はないのですが、今後アシュタンガヨガよりも禅や仏教に比重が多くなっていくかと思います。
11月12日には茗荷谷でマイソール&ワークショップも予定しております。
これまでCHAZENにご縁があった方も、これを機に初めてご縁が繋がる方も、日本全国、いや海外のみなさまもぜひ新しいサンガの仲間になってください。詳細は後日改めてご案内いたします。
5月から行として歩き続けている渓谷道、紅葉〜葉が落ちて冬になるまで、あと何回行けるでしょうか。