CHAZEN三昧

アシュタンガヨガと禅のある毎日

ちゃっ筆

はい、一日一語ちゃんと続けておりますです。

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最初は筆ペンで紙に書いて貼っておいた。それを二日くらいやってみたところで、あまりの字の汚さに、こんな字では誰も読む気にならないだろうと思い、今度はせっせとお言葉を入力&印刷して貼っておいた。

そしたらですね。人生の先輩でもあり、澤木老師についてもご存知のF嬢から、筆で書いたほうがいいとご指摘を受けまして......。

そうかなあ。汚い字だと、私だったら読みたくなくなるけどなあ。

と思って他の人に聞いてみたら、口々に直筆のほうがいいとおっしゃる。

いわく、筆で書いてあると迫ってくるものが違う。印刷されたものは冷たい印象がある。活字だと読む気がしない......などなど。

して、その達筆にほど遠いヘタ字に「ちゃっぴつ」というちょっとかわいい呼び名まで頂戴した。

こうなったら、筆で書くより仕方あるまい。

とはいえ、あのヘタ字を貼り出すのは、自分の裸をしげしげ見られるのと同じくらい恥ずかしい。

できればそんな恥をさらしたくはないけれど、練習生には、「硬くても、ぜんぜんサマにならなくてもいいの」とか言いながら、自分のサマになってない字は隠そうとするという矛盾があっていいものか。

ブザマで整わない文字でもただ一生懸命書くしかない。そして、プラクティス!プラクティス!プラクティス!だ。書きまくれば少しは慣れてくるような気がする。

とインターネットで習字道具などチェックしていたタイミングでM嬢が立ち寄ったのでその話をしたところ、なんと、家に余っている道具があるからと一式を施してくださったのだった。すべてが首尾よくお膳立てされる、つまりそういう定めであることに驚愕するばかり。

かくして、思ってもみなかった課題が与えられ、昨日さっそく試し書きというか、最初のプラクティスをしてみたところ、筆ペンよりずっと書きやすい。そうか、悪いのは私じゃなくて筆ペンだったのか。弘法以外は筆を選ぶべし。

つーか、書くことが楽しいわー。本物の筆のほうが自由自在に滑っていく感じがある。

そして、書いているうちに気づいた。
単に言葉を書き写しているときと、深く言葉に共感して澤木老師になりきって書いているときでは、やはり文字から立ち上がってくるナニカがぜんぜん違うってことを。

そうか、魂がこもっている、肚から湧きあがってくる言葉だと、文字の表現力が増すのだな......。

だったら、自分自身の言葉を書いてみたらどうだろう?
せっかく墨も擦ったことだし、いたずら書きのつもりで思いつく自分の言葉を好き勝手に書いたら、おお、やっぱりソレがいちばんのびのびとしておる。大きな字はさらに書きやすい。野放しにすればするほど生き生きとしてくる私らしいではないか。

ということで本日のお言葉は澤木老師のではなく、きのうのスートラクラスで触れたこの言葉にしてみた。

ただのいのちになれ
by chami

明日からは再び澤木老師の言葉です。ちゃっ筆でお届けいたします。


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左のは、まさに肚から出てくる