CHAZEN三昧

アシュタンガヨガと禅のある毎日

布施行はじめます

ごく一般的な葬式仏教文化で育った私は、仏教について学ぶまで、お布施というのはお坊さんにお経をあげてもらったり、法事を執り行なってもらったりしたときのお礼だと思っていました。多くの人にとってこれが共通認識ではないかと思います。

しかし、本来のお布施というのは、自分の修行として行うことなのです。お経をあげてもらったというサービスの対価ではないのですね。先日読んでいた原始仏典の中にも、お釈迦様は詩を唱えた報酬として得たものを食べないと言っておられる場面がありました。

そしてお布施は金銭だけでなく、物とも限らず、たとえば笑顔も和顔施というお布施であり、お手伝いや災害ボランティア的なこともお布施なのです。お金が余っているから施すのではなく、自分の持っているものを差し出す、分かち合う。あるいは自分にできるだけの気持ちを「もらっていただく」ものなのです。

これを茶禅会に導入してみようと思いまして。
今までは参加費500円としていましたが、その枠を外し、参加される方にお好きな形で「お布施」してもらう試みを、今度の金曜日の「ウィークデイ茶禅会」からスタートします。

たとえば、お茶の時にいただく手作りの食べ物とか、庭に咲いている花とか、適当なものがあればお金の代わりにお持ちください。しかし、それだと多くの人にとってお金よりずっとハードルが高くなると思われるので、今まで同様の参加費でもかまいません。茶禅会で布施していただいたお金は全額、星覚さんのベルリンの道場へのお布施にしたいと思います。

今までも茶禅会の参加費をお布施にしたいと考えてはいたのですが、私がお布施を受けるのはおかしいと実現するには至りませんでした。でも、ベルリンでの禅の布教活動に役立ててもらえるなら、レッキとした布施行ができる気がします。ユーロやドルのお布施もアリです。

今月は金欠で......持っていく適当な物もない......という方は、とびっきりの笑顔とか、あったかい心とか、興味深いお話を布施してご参加ください。要は支払いが参加の条件にはならないということです。

慣れるまでちょっと居心地悪いかもしれませんが、布施行にも少しずつなじんでいきたいと思います。ちなみにお布施はもらった人が「ありがとう」ではなくて、あげる人が「ありがとう」です。これは確かにハードル高いけど、もし「もらってくれてありがとう」が身についたら、人格が変わるほどすごいことが起こりそうです。楽しみ〜。

布施行に関しては私もチャキチャキのビギナーズなので、一緒に楽しみながら続けていきたいと思います。Webページのほうは、初めての方が戸惑わないよう、しばらくは今までどおりの参加費を出しておきますのでご了承ください。

1日、そして3日の茶禅会でお待ちしております。

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これはフセ行