今年も琴浦町から梨が届いた。
梨の箱を見ただけで、N嬢のほんわかした人柄が立ち上ってきて、なんとも言えないぬくもった気持ち。毎年律儀に送っていただくこの贈り物は、もはや梨を超えている。そして、開ける前からお手紙が入っていることもわかっていたし、そのお手紙から滲み出るやさしさも全部透けて見えるようだった。
先日、最近ご無沙汰の方から届いたハガキにも同じようなほっこりしたものを受け取った。
私ったら精神的にお疲れ気味なのだろうか。
そういや、ずっと「もらいっぱなし」だ。
本人へお返しをしていないだけならまだしも、自分のことにあくせくしている毎日だ。余白がなくなっている。あっちでもこっちでもなんとかしないといけない事項があって汲々としているのだけど、そういうことはすべて「我」が前に出てくるがゆえの汲々なのだ。そこから「我」を薄めていけば、どってことないものなのに、うまく立ち振舞おうと思うからあくせくすることになる。余白がないということは「我」がどんどんのさばってくるということでもある。
明日からせっせと梨を剥いて食べてもらい、「あげっぱなし」修行に励むことにしよう。
梨をひとつ剥いてお味見をした。うーん、毎年ハズレなしのジューシーさと甘さ。
シューにも一口あげて、そのまま何か別のことをしていたら、執着のシューが剥きかけの梨をガン見して待っていた。それを無視してまた別のことをして戻ってきたら、いやがらせちっこをしてやがった。
それにより近くにあったスイカハウスが浸水の被害に。ちょうど、そろそろお払い箱だなと思っていたスイカハウスなので、廃棄することにした。
最近また新しい部長室が登場しているのだ。
それは......
ビニールプール！ 972円也
先日もまたどこかにぶつかって目をしょぼつかせていた部長なので、もはや放し飼い禁止。老犬のぶつかり防止に子供用のビニールプールがいいというお話をお山で聞きつけて試しに導入したのだった。これは子ども用ではなく、お祭りイベントなどでヨーヨー釣りに使うためのもの。出ようと思えばすぐ出られるけれど、脚力が弱ってきているおじいちゃん的にはそれがちと難儀なようで、そのへんのビミョーさがなかなかいい塩梅かも。出せ出せってうるさいけどね。
というのも、部長が元気すぎて、マイソールの時間にちっとも寝ていないのよ。
今年田んぼを借りるにあたって懸念していたのは、シューの具合が悪くなって想定外の事態になること。実際田んぼの申し込みをしたころは体調よくなかったからね。ところが、想定外はシューではなくリトリートハウスであった。そして、そのおかげでシューはすこぶる元気という、なんだかよくわからない展開に......。
N嬢様、おいしい梨をありがとう。シューさんはとても元気にしておりますよ。
