伐採は立ち会う必要はないと聞いていたのでお任せにしていたのだけれど、着いたとき、庭がずいぶんすっきりしていると思ったら、暗杉くんが倒れていた。なんと間の悪いことにリトリートと作業の日がかぶってしまった。
事前に予定を伝えておかなかった私がいけないのだけど、事情を話したらその日は主にチェーンソーを使わない作業に、翌日分の作業は月曜日に延期という対応をしてくださった。静かなはずのリトリートが台無しになるかと案じたが、室内にいる限りさほど気になるような音ではなかったし、逆にゲストにも貴重な伐採の瞬間を見てもらうことができたので、結果的にはその日でラッキーだったのかも。
伐採の方法としては、3方向にロープで縛っておき、チェーンソーで切れ目を入れてから、倒す方向のロープを引くというものらしい。
レクチャーを中断し、一同固唾を飲んで見守る。
大きな地鳴りを響かせて倒れる様は圧巻であった。
ところで、この栗の木にはかなり年季の入った藤蔓が、かなり離れたところから巻きついていた。
元をたどっていくとジャングルのように蔓がからまっている。そして、斜めになった木の途中になにかいるぞ......
その正体は....
さて、こちらは在りし日の暗杉くん。
空をさえぎり、庭いっぱいに影を落としていたのだよ。
暗杉くんには非はないのに悪者扱いしてごめんよ。
でもキミが犠牲になってくれたおかげで、室内から空が見えて、向こうにある原生林が眺められるようになったんだ。
ありがとう。
キミのことはずっと忘れないよ。存在感が大きかったからね。
半年かけて庭を片付けて、やっとスタート地点に立てた。
これから来年のリトリートに向けて、デッキを作ったり庭を整備していこう。
そして、伐採した木の薪割りが待っている!